「仕事に悩んでいる人に見てもらいたい」駒田蒸留所へようこそ ひろちゃん千葉さんの映画レビュー(感想・評価)
仕事に悩んでいる人に見てもらいたい
実はウイスキー作りの詳しい話はあまり出てこない。
ウイスキーの作り方を知っている人は画面を見たりセリフで何のことを言っているのかピンとくる。
知らない人には暗号だろう。しかし物語の本質はウイスキー作りでは無い。分からなければすっ飛ばせば良いし後で調べても良い。
結構時間も掛かって面倒な代物だで充分。
父親である社長の突然の死によって引き継ぎもできずウイスキー会社存亡の危機となり会社清算になりそうな所を自分の夢を捨て大学を辞めて父親の遺志、社員の意志を受け継いだ娘。
他方仕事が面白く無く何度も転職してまたしても仕事が面白く無くウイスキーと言う興味もない取材仕事を任されて会社を辞めようかと考えている編集者。
どちらも自分から望んだ仕事では無かったが、
幻となってしまったウイスキーを復活させると言う夢を通して成長していき、復活を夢見て希望ややる気を見つけて仕事を成し遂げる。その先に未来を見つける、そんな感じの映画。
娘の方は会社復活となるウイスキーを出して天才ブレンダーとして名を馳せたが、幻のウイスキー復活には取り掛かったばかりだ。
他方やる気の無い編集者は取材を通して何度も失敗し辞めようかと考えながらも娘や社員のウイスキーに対する情熱を見てなんとか力になりたいと考えるようになった。編集者の変化は服装の変化を見ればよく分かる(早い話着るもので季節がどんどん移り変わる)。彼の言動が少し前と変わったなと思うと季節の変わりも感じる。時間の流れがあると言う事だ。彼もまた熟成していき編集者として独り立ちして行くと言う事だ。彼の変化を見ると仕事に不満があってもやって行くと何か良い事がある気がしてくる。
そしてウイスキー飲みたくなった。