コロニアの子供たちのレビュー・感想・評価
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映画としては「コロニア」の方が
南米チリに実際にあったカルト施設コロニアを、そこに送られた子供の視線から描く物語。
既に映画「コロニア」を鑑賞して、概略だけは把握しているコロニア。
「コロニア」はサスペンス寄りで製作されていますが、この作品はドキュメンタリーチック。子供目線で、その内実を淡々を描き出しています。
コロニアを知るには、本作の方が相応しいのかもしれませんが、映画としては起伏に乏しく面白みに欠けています。
リアルとフィクションの境目をどのように描くのかが、映画製作者の腕の見せどころではあるのですが、残念ですがその点で失敗だったように思います。
私的評価は厳しめです。
オオカミの家
ヘンデルの「サラバンド」が希望のシンフォニーに、
変換される事を祈る。
「星の子」「ウェイコ事件の真相」「オオカミの家」
「A」等々、youtubeでも話しているので、
そちらで。
少しだけ、
印象的なのが、施設の入り口に掲げられた「a place called dignity」という看板だ。
これは、皮肉にも、その場所がいかに人間の尊厳を踏みにじっていたかを象徴している。
施設という非人道的な空間において、
あえて「dignity」という言葉を用いることで、
その言葉が持つ意味の空っぽさを際立たせ、
観る者に強烈なインパクトを与えている。
【蛇足】
dignity 尊厳のキャッチボール、
「グリーンブック」で書いた蛇足。
ブレント・スコークロフト元(ジョージ・ブッシュ)大統領補佐官
が湾岸戦争を早々に撤退することを決めた理由。
クェートに協力する形だけですぐに撤退。
その理由は、
イラクが求めているのは、
managementでもなく、freedomでもなく、dignityだと。
Dignityを求めている国民に干渉してはいけない。
なぜなら圧倒的な軍事力を使用しても絶対に勝てないのは、
ベトナムで経験済み。
相手にとっては聖戦、
とスコークロフト。
第二次大戦の教訓で90年代前半くらいまでは、
【建前】だけでも世界中の常識かと思われていた。
が
息子ブッシュ以降の事はみなさんもご存知のとおり。
ブレント・スコークロフト、
ヘンリー・キッシンジャー、
後藤田正晴、
決してあからさまに表舞台に出ないで、
首相や大統領を国民ファースト風に演じさせた官房長官、
大統領補佐官。
この人達の言動が印象的だ。
後藤田正晴はあさま山荘事件の時に犯人たちを全員生きたまま逮捕しろと命じていた人。
理由は、醜態を晒して犯人たちのdignityを崩壊させるため、
そして国民のdignityとシンクロさせないため。
いつの時代も、古今東西、
このdignityこそが人間である理由と同時に戦争の火種でもあり、
映画の企画のタネにもなる。
ロッキーとアポロ、
オプティマスプライムとメガトロン、
ダンプ松本と長与千種、
同じ背広は買えるが、靴は買えない・・・
古今東西の時空も超えて、
猿人の闘いや進化にも尊厳が関係していたのか、
『2001年宇宙の旅』のHALの反乱の理由もこれだ。
プログラムされていないはずのdignityに気付き始めたコンピュータの反乱。
dignitydignity・・・
デイジーデイジーそんな気持ちわかるでしょう・・
2010年まで続いてたとは、、、
ずっと昔の出来事のように観てましたが最後2010年、悪党没まで続いていたとは、、、
悲しいドラマでした。
J王国もこんな似た感じだったのだろうか。
逃げた少年2人の内、1人しか生き残れなかったのだろうか。もう1人は川で流されてしまったのか、それとも捕まってしまったのか。。
子供相手に何やってんのというか恐ろしいね。結局この施設の独裁者は死...
子供相手に何やってんのというか恐ろしいね。結局この施設の独裁者は死ぬまでこの施設で人生を全うしてる訳だからとんでもないね。この逃げた少年もこの後再び捕まったという事なのかな。だとしたらオチの無いやるせない映画だね。
大分ライトな描写でした
「コロニア・ディグニダ」の闇と、一番の犠牲者であろう少年達を主軸にした作品。
静かで不穏な空気はあるのですが、全体的に少し曖昧にしたような作り。日常的に行われていた性的虐待・拷問・人体実験・365日の労働などはほぼ見られず、史実より大分ライトな描写でした。
せっかく題材が題材なので、もっと踏み込んだ物が観たかった感じは否めませんでしたね。
題材は面白いのに…
強い規律を求めるからなのか、宗教で起こる問題には性的なものが多い気がする。しかも欲望が向けられるのが男児だったりするところに闇の深さを感じてしまう。
本作はチリで勢力を拡大したドイツの宗教団体の話。後で知ったのだがナチスの残党だとか。数々の犯罪行為を犯したらしいがそこらへんはあまり明確に描かれはしない。メインはパブロ少年の視点。
ルームメイトが受けている虐待を知ってしまうシーンにしても、自分にその番が回ってきたところにしてもおぞましさは感じるものの、インパクトは弱めだ。題材としては面白いのに、映画としての出来はよくない。終わり方もふーんって冷めた感じで見てしまった。
ただ、日本で上映されるタイミングは絶妙かもしれない。どうしてもあの事務所のことをイメージしてしまうから。
永遠のオジ様とスプリンター
1961年にドイツを追われチリに入植したカルト宗教の教祖により作られたコロニア・ディグニダの話。
ちなみに拷問施設じゃなくてカルト団体の運営する入植地ね。
1989年、町の神父の口利きで貧しい生まれの12歳の少年がコロニア・ディグニダ内の学校に奨学生として入学し巻き起こって行くけれど、コロニア・ディグニダは実際にあったしこんな場所だったけれど、この話し自体はフィクションてことかな?
題材が題材なだけに不快さや気味の悪さはあるけれど、大分ボヤかした様な作りで衝撃は無し。
オマケに車に乗せられた後の件は何だそれ?
最後もちょっと中途半端でもう一声欲しかったかな。
基礎知識無しでみると、ジャニーズ問題と変わらないように見える
チリに実在した入植地(コロニー)が舞台の映画。残虐なシーンが全くないので、このコロニーの異常性(拷問や虐待が日常茶飯事だったこと)が分かりにくい。とてももの足らなかった。
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