「ジャイヤが良かった!」ネクスト・ゴール・ウィンズ 詠み人知らずさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャイヤが良かった!
見逃していたこの映画を、米国からの帰国便(ANA)で視聴
トーマス・ロンゲンはコーチとしての能力はあるが、米国のサッカー界から追放寸前だった。それを別居中の妻ゲイルが、深刻な病名を言い渡し、それを受容してもらうまでの5段階説を使って、世界最弱のサッカーチーム、アメリカ領サモアのサッカー代表チームの指導者となるよう言い渡すところから始まる。ほぼ実話に基づく物語。
泣いて笑って楽しむことができた104分。
気になったのは、まるで日本人を思わせるような姓がでてきたり、大戦中の、米国海軍の基地跡が出てきたりするところ。サモアはポリネシアに含まれるけど、西隣のミクロネシアは、第一次世界大戦後、日本の委任統治領で先の大戦の激戦区。ミクロネシアの南隣は、メラネシア。実際に、ポリネシアのサモアとメラネシアのフィジーを日本海軍が攻略あるいは破壊するFS作戦があったようだ。それも、ミッドウェーの大敗で潰えた。
今では、サモアの人々は、日本人と中国人、韓国人の区別も難しいようだ。やれやれ。
この映画で、一番良いところ。
やはり、サモア特有のファファフィネ(トランスジェンダー)と呼ばれるジャイヤ・サエルアの活躍に尽きるだろう。ジャイヤは、その運動能力からFWだったが、ホルモン注射をやめても(さらに?)能力は高く、ラインの統率を任された。実際には、ゲーム全体を支配していた。
それにしても、つい最近まで、LGBT(セクシャル・マイノリティ)について、キリスト教社会に比べ、日本人が際立って寛容であったことも忘れて欲しくないと思った。
コメントする