「新鮮味が欲しいタイムループSF?」ペナルティループ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
新鮮味が欲しいタイムループSF?
普通、脚本には起承転結があり、話のラストのオチを考えてから
映画って撮るのでは??
恋人を殺された岩森(若葉竜也)が契約した
プログラムの名称が「ペナルティ・ループ」でした。
殺人事件の被害者家族が、入会する仕組みで、
殺人犯を何度でも何度でも殺して復讐が出来る・・・と言うプログラム。
タイムループもので、SF的でもあるけれど、この映画の大部分は
6月6日月曜日を何度も何度も繰り返すことにあります。
恋人の唯を殺したらしい溝口(伊勢谷友介)を毎日、毎日、
溝口の車の中で殺して川に沈めて部屋に帰ると
深夜の11時59分に寝付きます。
そして翌朝起きるとまた6月6日月曜日。
全く似たような日を繰り返して、午後には駐車場に停めた溝口の車の中で
溝口を刺し殺します。
3日目位から多少の学習効果(変化?フェイント?)が溝口に現れます。
一日目と二日目は、
工場の休憩所にある自販機のコーヒーを飲むたびに溝口は気分が悪くなり、
マイカーにたどり着く頃には意識をほぼ無くしている。
そこへ岩森が追いかけてきて包丁で何回も刺して殺してしまう。
そして死体の処理をして自宅に帰り就寝する。
三日目。
溝口は岩森に刺された傷が疼くようになる。
昼に飲むコーヒーにもなんか入ってるのでは?と疑い、
そこで自販機のコーヒーを近くに座っていた女子社員に、
「間違って押したから、あげるよ」とコーヒーを渡す。
すると女の子は気分を悪くなる。
その翌日は紙コップのコーヒーを岩森に渡して自分も買い
2人で飲むように促す。
★この小ネタは、何の意味もなかった。
★岩森は気分が悪くなったりせず、屋上へ上がって溝口は岩森の
ボストンバッグの中に拳銃を見つける。
岩森はそれを知らない。
溝口は「これで殺せよ‼️」とばかりに岩森を促す。
凶器が包丁から拳銃に変わるけれど、単なる小手先の目くらまし。
(拳銃を発射して殺すシーンは増えた)
この作品の原案と脚本そして監督をしたのは荒木伸二さん。
劇場公開一作目の「人数の町」を観ています。
こちらも完成度は似たような感じだが、発想が面白い。
★借金で食い詰めて行き場もない主人公が、「人数の町」と言う施設に
連れていかれる。
そこは衣食住からSEXに至るまで保証される。
簡単なゲームをすると食事がもらえる。
たまに街を出てバスで選挙の投票をする。
しかし戸籍も名前も奪われて、監視人がいて逃げられない設定。
衣食住が満たされれば、「名前」や「行動の自由」はなくても
人は満たされるのか?
「人数の町」は監獄そのものではないか?
と言うような話し。
「ペナルティ・ループ」は若葉竜也が好きだから、まあまあ観れたが、
殺人の動機は何?
溝口は同僚みたいだったが、唯の恋人?片思い?ストーカー?
知情のもつれ?それとも快楽殺人?
溝口が4日目くらいにポツリと言う、
「彼女は死にたがっていた・・・・」
ループの8日目に突然、
「これで6月6日は終わります」とアナウンサーが告げて、
ループは終わる。
岩森はケーブル(プラグ)を抜かれて、車を運転して、空を飛ぶトンビを
見上げたら、突然歩行者が目に入る。
急ハンドルを切って、衝突・・・事故って・・・
死ぬんなら「気狂いピエロ」みたいで、その方が良くない?!
「大丈夫です・・・」
なんて、最低なラスト。
そして前後は忘れたけど、
「あいつ・・・(溝口のこと)・・・あいつはどうなりましたか?」
それはこっちが聞きたいよ‼️
こんにちは。
「おいしい給食」にコメントありがとうございます。
せんべい汁のせんべいは、たぶんですが、麩のしっかりした感じです。
ぜひ配信でご確認くださいませ。
なんとなーくですが、そろそろ次で終わるような予感がします。
いくらご当地給食ネタを使っても、物語を作るには限界もあるでしょうし。
5作ならキリがいいし、って、予想が裏切られるのもうれしいので、製作できる限りがんばっていただきたいです♥
琥珀糖さんが星2.5は珍しいですね。


