「エディプスコンプレックス/去勢」ボーはおそれている チーズケーキ女史さんの映画レビュー(感想・評価)
エディプスコンプレックス/去勢
寝不足だったのもあってか、「これはリアルか?それとも虚構か?」と意識を朦朧とさせながら鑑賞した。
なるほど『ボーは恐れている』では、何気ない日常のなかで私たちが想像しうる最悪の事態の結果が実際に起こる。ボーの不安障害からくる空想がすべて現実のものとしてボーに恐怖を与えるという意味で、この邦題なのか。
ボーの母親は、彼の祖母から随分酷い扱いを受けたと語っていたが、やはり生育歴は認知に大きく影響を与えるようで、ボーの母親の母性はかなり歪んでいる。ボーが幼い頃に母親の思い通りに行動しなかったのは、恐らく発達の遅れのせいだろう。ボーは、悪いやつではないと思うので、ただただ不憫におもう。
最初のカットが母親のお腹の中から始まるのは、ボーと母親がいかにエディプス的繋がり、同一状態にあるかを端的に提示するためだろうか。そして、ボーの分身と共に、父親が天井裏に閉じ込められてしまうのは、本来克服しなくてはならない父親からの逃避を意味するのかもしれない。天井裏に男性器のような形をしたモンスターがいたのは、はるか昔に閉じ込めた父親の象徴が永年の時を経て醜く肥大化した超自我?を意味するのかも?
さすがに無理がありますかね^^;
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