「胸くそ悪い。けど、高評価。」ボーはおそれている Moiさんの映画レビュー(感想・評価)
胸くそ悪い。けど、高評価。
前触れ込み情報全く無しで鑑賞。
感想
本編が始まり、最初のうちはとんでもない、気分の悪くなる映画を観てしまったと思った。
一言で言うと胸くそ悪い映画を観てしまったと。
話が進むにつれ、人には知られたくない、自己の醜い感情のもつれや、現実なのか、妄想なのか区別のつかない事態が次々と発生していく。今や日本にまで波及しつつある深刻な社会問題である薬物過剰摂取がテーマの一端である事は明らかだ。
歪な親子関係がきっかけとなり、成長の過程において自己肯定感が低く、発達障害が認められ、
過剰な薬物摂取の挙げ句、現在は境界性人格障害になっているのではないかと思われる男。
その男の闇深い深層心理を見事に映像化して観せているのだ。話が進むにつれて、それまでの胸くそ悪い気持ちが、不思議と面白いと感じるようになってくる。男の父親のイメージには大爆笑。
制作者の意図に自然に乗ってしまっている自分に驚いた。お、恐ろしい。それが一番怖かった瞬間であった。監督の演出手腕。恐るべし。
アリ・アスターさんごめんなさい。今作を観るまで存じ上げず。将来が楽しみな監督さんの一人に。◎ミッドサマーも観ます。
場面説明一切なし。シチュエーションで攻め続けた
上映時間2時間59分は気にならず。
忘れてた。オレ、この手の映画意外とイケるんだ!
往年のスプラッタームービー大好き。物体Xや、トワイライトゾーンなどに代表される不条理ストーリー好きにはたまらない作品。
脚本 ◎
映像・画面構成 特殊効果 ◎
主演 ホアキンの演技素晴らしい ◎
共演 若き日の母親役、男女子役が印象的。◎
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