「ホラーとコメディが渾然一体となったような作品だが、体感では過半で笑...」ボーはおそれている sugsyuさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラーとコメディが渾然一体となったような作品だが、体感では過半で笑...
ホラーとコメディが渾然一体となったような作品だが、体感では過半で笑って観ていた気がする。特に、鬱々とした主人公の内面とまったく無関係に外界が狂いに狂っている前半!入浴中、天井から竹中直人似のおっさんが落ちてきたのから全裸で逃げだした主人公の前に全裸の連続殺人鬼が立ちふさがる!くだりは抱腹絶倒。中盤の劇中劇あたりのその勢いがだいぶ殺されてしまって、終盤のあまりに露骨なフロイト的表象は笑いどころではあったがやや興ざめ。全体に「ヘレディタリー」と同工異曲なのは作家の個性として尊重したいが、いたずらに上演時間だけが伸びているのはいかがなものか。ホアキン・フェニックスの困り顔と(「ジョーカー」とは見違えるような)だらしない中年ボディで3時間なんとか持たせている感あり。
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