劇場公開日 2024年2月16日

  • 予告編を見る

「カオスな世界観とホアキン・フェニックスの狂気に満ちた演技に圧倒!!」ボーはおそれている ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5カオスな世界観とホアキン・フェニックスの狂気に満ちた演技に圧倒!!

2024年2月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

アリ・アスター監督作品は初鑑賞。

観る前から3時間という上映時間におよび腰だったのですが、
割とあっという間の3時間でした。

4部構成なんですね。
冒頭はボーの住んでいる環境の酷さ、扱いの酷さみたいなものが強調され
2部では、ボーを受け入れてくれている家族との関係性がどんどん暴走気味になり
3部では、紙芝居的にボーの人生がなぞられ
でラストという展開です。

ホラーというより、強烈に観てていや〜な表現が満載になっていて、
そういう怖さというか、悍ましさというか、すごく疲れます(笑)
よくまあ、こんなに詰め込めるもんだなと感心する次第です。

それから虚実入り混じるというか、ボーの現実と空想の境目がよくわからないとか、
何が現実で起こっているのか、そうでないのか、的な観せ方は、
全然ジャンルが違う映画ですが、アンソニー・ホプキンス主演の『ファーザー』を思い出しました。
こちらもある意味カオスだったので、同様の凄さを感じましたね。

ラスト付近はA24らしいといいますか、
ある物体?を見るに、『MEN 同じ顔の男たち』のラストに近い悍ましさというか
もはや造型が笑えるレベルといいますか、観たら「えっ!?」と思う方が多いだろうな〜と思いました。

やはりホアキン・フェニックスの演技が凄すぎですね。
狂気に満ちているし、よくまあいろんな表情・所作ができるなと思いますし、
表情の変化も凄いんですよね。
ジョーカーともナポレオンとも違うホアキンが観れてよかったです。

万人にオススメできる映画ではありませんが、
一度ご覧になられると視野が広がりそうな、そんな気がする映画です。

私は素直に「面白い」と感じました。
アリ・アスター監督の過去作を鑑賞するかどうか迷い中です。

ひでちゃぴん