北極百貨店のコンシェルジュさんのレビュー・感想・評価
全134件中、61~80件目を表示
美しくもやがて怖し
原作未読。美術が私の好きなM. Sasekの絵本『This is London (とか都市名のシリーズ)』を彷彿させ懐かしく楽しい。キャラデが独特だが、動物と人間を同一空間で演技させるには適しているかも。
お客様が大事な相手を思い遣る気持ちを、百貨店のコンシェルジュやスタッフたちが商品提案という形で後押しする。ほろ苦くも心温まるエピソードが最後まで続き何度も涙した。
が、EDへの引きで百貨店が、人間社会から隔絶したような奥深い山森の中にぽっかりと存在していることに驚く。
開幕時、動物と人間が人類の文明様式で共に暮らしている前提のファンタジー設定なのだと気にしていなかった。だが後半、北極百貨店は顧客である絶滅した動物に気持ちよくなってもらうためのテーマパークだと明かされ、ラストがこれである。
顧客とは?実は客の実体などないのではないか。客も百貨店もバーチャルで、人間が「動物たちは満足している」と思うことで絶滅させた悔悟の念から逃れるための場所?
だとしたら、動物を自らの生息環境に帰すのではなく征服者の文明に適応させて消費生活を送るのが幸せ、と考えるのは植民地主義以外の何物でもない。最悪である。
それよりは、絶滅動物を生命工学技術で復活させるプロジェクトの実験体が顧客(百貨店は人里離れた研究施設に併設されている)と考える方がまだマシか。
まあこれらは妄想として、実は人間のエゴについて色々考えさせるテーマではある。
コンシェルジュのスカーフの柄が素敵で、グッズがないかと思ったらスカーフそのものが売っていた。使う機会がなく買えなかったが。
全ての人にオススメの多幸感満載ストーリー
原作未履修のまま挑戦。
愛らしい動物たちをおもてなしするために新人コンシェルジュが四苦八苦する物語。何とも微笑ましく、人間味溢れます。
意外にも人間の深い心情に重なるものがあり、全てのストーリーに意味を感じられます。
また、「人間が動物たちをコンシェルジュする」意味の深さを知った時、この映画のストーリーの壮大さ、重さを知らされます。
ストーリーは原作を詰め込んだ感はありますが、アニメーションが秀逸で動きもコミカル。子供から大人まで楽しめる、価値ある一作を拝見できました!
あたしには合わない
おもてなしの心
意外といい話ではある
お客様のニーズに応える商品・サービスを提供するために大事なことは、ニーズを正しく把握すること。本作には接客業の基本のような内容が出てくる。そのために頑張る主人公の姿は微笑ましいし、少しずつ成長する彼女に勇気づけられもする。お客様は神様でしょ?というクレーマーからの問いに対する先輩コンシェルジュの返しもなかなか粋だった。
ただ、お客様の求めることに応えようとしすぎて百貨店のコンシェルジュを超えたことをしてしまうのはどうなんだろ。あの香水は売上にはなっていないし、動画にいたってはお客様に依頼してしまう。いやいや、フィクションなんだからそれくらいいか。
よくわからなかったのがあの百貨店が作られた経緯と目的。結局どういうこと?という気持ちになる。それでも全体的にいい話だったから問題ない。要はあのファンタジー設定を受け入れられるかどうかが楽しめるかどうかのボーダーラインなんだろう。
ほのぼのしたね
老コンシェルジュさんナイス!
物語としては難しくなく、動物たちの特性やお願いに対してそれぞれ合ったおもてなしをするというユニークなお話。人に置き換えれば個性として見れるので、ファンタジーというよりお仕事アニメに感じました。なので販売員をやっている人は、ひとによって眉を潜めてしまう場面もあって明暗分かれそうです。私はCGアニメがあまり好きではないので、今作のように漫画のようなメルヘンのような映像世界がとてもよかった。人も動物もみんな可愛らしくコミカルなシーンもあって楽しかったです。特に老コンシェルジュが好きですね。
素敵な作品だった
すばらしくやさしい話
やさしい話でした。
コンシェルジュさんがお客様のためにがんばる話でしたが。
あそこまで思ってもらえるお客は幸せだと思うけど。
けど、あそこが、絶滅動物の百貨店ということは。
あの、秋乃さんも亡くなってるってことになるのかな?
ただ、私は、ああいうサービスされるのは嫌いなので。
払ったお金に対する対価のみ求めるので。
むやみにステップバックはしないでね
オーナー以外の従業員は全て人間、客は人間以外の様々な動物という百貨店で働き始めた見習いコンシェルジュの話…いきなり人間来店してたけどw
あらゆる動物と言いつつ取り沙汰されるのはV.I.A.と呼ばれる絶滅危惧種ばかりだったり、見られているから気をつけるとか、奴隷思想の様なものとか、そもそもこの百貨店の成り立ちも…ちょっと間違えたら人種差別やDQN礼賛に繋がりそうな危うい表現が結構盛り沢山。
そこに引っ掛かりさえしなければ、他人に優しく誠実に頑張る人を見せていてまあ良いのかな…という感じ。
それと、お子様向けなら、絶滅危惧種と言いつつ既に絶滅した動物ばかりを題材にせず、実際に今その危機にある動物を取り上げた方が良い様に感じたけれど…マジメ過ぎかw
平面的で装飾的な絵がなんか良かったです
ファンタジー…かと思いきやしっかりお仕事アニメだしちょっぴりダーク...
ファンタジー…かと思いきやしっかりお仕事アニメだしちょっぴりダークな部分もあって面白かった。絵のタッチが可愛い。色使いも絵本みたいで凄く良かった。何より動物達のキャラデザが良い。スーツやドレス、カジュアルな服を着た動物達の可愛さが目を楽しませたし人間サイドも個性豊かなキャラクターが面白かった。
反面動物達の生態の事情のビター感やコンシェルジュとして客に奉仕するという事の難しさや困難さ、クレーマーとのやり取りなどピリつく場面もあり物語の波として単調にならない面白さもあって短いながらも見応えある作品だと感じた。特にクレーマーへの切り返しは正直スカッとした 笑
もう少し百貨店の事情や世界観背景を掘り下げて欲しい気もあったがスッキリ纏まっていて終わりも良かった。
ミニエピソードや番外編なんかが有ればもっと見たい作品。
擬人化された動物の話といえばそうだけど
斜陽の百貨店、北極の温かい話
事前情報なくX(旧ツイッター)で公開されている事を偶然知り、観に行きました。
個人的には今年2023年の劇場アニメ作品でここまで一番の名作だと思いました。(70分ほどと近年の映画としてはやや短編ですが)
動物たちが買い物にやってくる「何でも揃う北極百貨店」に見習いコンシェルジュとして働き始めた新人の秋乃さん。
最初は「また新人がやらかした」という感じのお客様も先輩方も振り回す迷惑をかけ、謝ってばかり。
しかし彼女が憧れのコンシェルジュを目指して奮闘、レストラン、OB、上司、先輩そして様々なお客様との出逢いと接客を通してコンシェルジュとしても、人としても成長していく様に胸が熱くなりました。
現実では大手百貨店の売却や地方百貨店の閉店、老舗百貨店の経営不振の報道が続き寂しさを感じますが、作中の北極百貨店は百貨店が元気で輝いていた時代の雰囲気を感じる事ができ、今は亡くなった祖母に連れられて地元の百貨店に買い物に出かけた事を思い出しました。
ここからはネタバレを含みますが、お客様や支配人などの動物たちは絶滅危惧種または既に絶滅してしまったれ動物たちである事が終盤に語られます。
毛皮や食用または脂などのため、人の欲のために狩られ絶滅したり、絶滅しかけている動物たちが、人の欲の集約した百貨店で着飾ったり、恋人や大切な家族への贈り物、または記念日を過ごすためにやって来て、まるで人間のように愛を語り、想いを紡ぐ皮肉であり、風刺でもあるこの作品はあまり宣伝を見かける事が少ないかもしれませんがもっと沢山の人に見て欲しいなと思いました。
最後にエンドロールに撮影協力として日本からは伊勢丹高島屋、そして北極百貨店ののモデルになったのは世界で最初の百貨店パリのル・ボン・マルシェ(1852)でしょうか。
英米への亡命の経験もある遅咲きだったナポレオン3世の治世、イギリスに遅れてフランスに産業革命が押し寄せ、大量消費時代に突入した時代は動物たちの絶滅が本格化した時代でもあり、掛け値(値引き)なしのショーウィンドウ販売でお金がない人も見て歩くだけで楽しい場所。
品物を手に入れるだけならネットで簡単に安く探して買える現代とは対照的な、人を介する事で手間もコストもかかるから価格で到底競うのではなく、温もりと悦びを分かち合うコンシェルジュという仕事と新人(見習い)の視点を通して見る古き良き時代の百貨店、現代の百貨店の歯痒さと目指す一つの在り方をこの作品の中に観た気がします。
コンシェルジュさんってめちゃ大変なのね!
絶滅危惧種もいるという北極百貨店。そのコンシェルジュになった?ばかりの主人公が苦労しながらも頑張る話。
原作が本?なのか短編が何個かある感じ?かな。
とりあえず、時間もちょうどよく話もシンプルでかつ感動もあり良き!一つ一つの話全てが好きでした!特に、オオカミの話とマンモスの所!心がなんかポワポワする系!
オオカミの彼女さんいい子すぎ!可愛い!
ストーリー全体を通して、主人公の成長が見ていて良き!キャラクターみんな個性があって、良い奴でホッコリする。とてもいい時間でした!
全134件中、61~80件目を表示