「閑話休題の的なピリッと辛い大人味の70分。」北極百貨店のコンシェルジュさん コバヤシマル2さんの映画レビュー(感想・評価)
閑話休題の的なピリッと辛い大人味の70分。
内容は、原作西村ツチカの全2巻による物語の映画化。新人コンシェルジュとして秋乃が働き始めた『北極百貨店』は、来店される客が全て絶滅種🦣に当たる動物達。そんな客達の無理難題の要望に右往左往しながら1年間の新人研修を無事に終え一人前のコンシェルジュに秋乃はなれるのか?!そんな彼女を取り巻く同僚や動物達によるお仕事成長物語。
印象的な台詞は『これは…私の妻を作ってくれたんだね…』彫刻家ウーリーさんがパテシエ見習いネコさんに話す言葉。屋外の寒い状況で一瞬の言葉の溜めが、心の中の氷を🧊溶かす様に温かく感じました。ウーリーさん自身積年の思いが氷解したカタルシス感じる場面。一人で亡き妻を思いサーベルタイガーの叫びに自分を写し彫り続けていた事がわかる様な澄んだ表現でした。
印象的な状態では、カリブモンクアザラシ🦭に苦情突きつけられ、上司東堂に『お客様を調子にのらせクレーマーに仕立て上げたのは貴女の責任です。』と言われる言葉には、少しずつ主人公秋乃の成長を温かく見守ってあげてるなと感じました。慇懃無礼に振る舞う事が全てでは無い。それを少しずつ理解し言葉にならない言葉を理解する事が関係性を保つ上で大切なのだと難易度を上げている所がお仕事成長物語としては見所で、そぅそぅ!と自分の実体験を踏まえ共感しました。
印象的な場面は、1年間を通じてデパートの🏬装いや季節感を出す様にした四季の色彩を担当したコンセプトカラーデザインの仕事。1年間の新人研修という名目で屋内の季節感をコンセプトによって入念に使い分けたところ。Aパート春・sweet & juicy Bパート夏・urban & luxury Cパート秋・classical & retro Dパート冬・Christmas & glitter 素晴らしい背景とカラーデザインが重なってアニメーションが際立ってるオシャレな映像だなと感じます。なかなか動くキャラの方に目がいってしまい店内の内装その他に注目しきれなかったのが後になって残念でしたが見直してみたいお洒落で知的そしてピリッと辛い。閑話休題的で、午後の紅茶的な共感を呼ぶ心温まる寒くなり始めるこの時期にはピッタリな映画でした。
また面白かったので原作も買って読んでみたいと思います。
コメントありがとうございます。あまりにもアニメーションが激しすぎて目を奪われてしまい気が回りませんね。じっくりゆっくり堪能出来る面白い作品でしたね。初監督作品としては素晴らしい周りのサポートに感心します。
イイねありがとうございました。原作面白そうでした😊。四季の移ろい 色彩の映画でしたが 一回では主人公だけでなく動物が多すぎるので 作画、カラー担当の方々の力作 見切れませんね。同意です❗️😊