愛にイナズマのレビュー・感想・評価
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役者の演技を楽しむ映画
正直、話自体は特に面白い訳ではなかった。
ただ役者の演技が素晴らしいので、最後まで見ていられたかな、という感じ。
特に、窪田正孝氏は素晴らしい。
他の役者さん達も素晴らしいんだけど、過去に見たことのある演技だなぁという中、窪田正孝氏だけは初めて見る感じだった。
こんな演技もできるんだというか、まさにカメレオン俳優ですね。
なんか、役者の底力を見せられた感じでした。
昭和のお父さんは、ハグが憧れ
これだけ演技派がそろうと、全シーン目が離せない。
まずは、MEGUMIと三浦貴大の嫌な業界人コンビに嫌悪感がモリモリ湧いてくる。この2人にとって嘘や追い落としなんて息を吸うのと同じ感覚。コイツらもひどいけど、自分の脚本を上手く説明できない花子も監督としては未熟。
松岡茉優、池松壮亮、若葉竜也の兄弟が揃ってからが、やたらと面白い。父親が佐藤浩一に加えて、窪田正孝までがいる。アドリブもけっこうあったんじゃない?
前髪をおろしている時の若葉竜也は、全力でクソ真面目な演技。そのフリに池松壮亮の絶妙なツッコミのセリフが入るから、思わず笑ってしまう。
花子が撮ろうとしていた作品と物語が徐々にシンクロしていって、バラバラだった家族は、なんだか奇妙なまとまりを見せる。
感動というか、心がホッとするようなラストでございます。
変えたタイトル。
自身の幼少の頃、家族の事を題材にした映画を撮りたい新人監督折村花子の話。
プロデューサーや助監督がつくも息が合わず上手くいかない…色々模索しながも自分のやり方、捉え方で作品製作しようとする花子のストーリー。
作品に観慣れる15~20分くどいセリフと助監督荒川のねっちこい感じが何か観てて鬱陶しいなんて思ってたんだけど、窪田正孝演じる館の登場、青年2人と学生の喧嘩の仲裁に入って小言で「やめて下さい!」館の声ちっちゃ!(笑)
仲裁に入ってるにもかかわらず青年からも学生からも馬鹿にされちゃう館のキャラとその描写辺りから楽しめた!
ストーリーが進むにつれ消えた母の事実を知り過去に荒れてた父の理由を知ったことで花子の製作作品タイトルも変わり、最初は喧嘩多めな家族だったけど家族の絆みたいなもの取り戻したラストは暖かかった。
仲野親子の絡みちょっと観たかった!
本作楽しめました~
この程度のイナズマでは1985年に帰れません‼️
主人公の花子は映画監督志望の女性‼️ところが卑劣なプロデューサーに騙され、自分の家族の物語であったにもかかわらず、企画を横取りされてしまう‼️運命的に出会った男性・正夫とともに疎遠だった父、二人の兄と連絡を取り、反撃を開始する・・・。プロデューサー役のMEGUMIさんと助監督の三浦貴大さんがホント嫌な奴で、最初は正夫の力を借りてこの二人にリベンジして、コテンパンにやっつける話かなと思ったらそうでもなく‼️空気を読めない正夫とのラブストーリーかなと思ったらそうでもなく‼️20年前に姿を消した母の謎、10年間音信不通だった父や兄達とのビミョーな家族再生物語‼️父や母との関係は花子の映画製作へのモチベーションになっているのですけど、兄二人との関係性が説明不足ですね。しかも映画中盤ごろにいきなり出てくるので、キャラ的にも掘り下げ不足の感‼️終盤までには母の謎も解けて、家族の絆も取り戻してハッピーエンド⁉️けど花子の映画監督としての未来は❓正夫との関係は❓長男はクビでしょ、間違いなく‼️なんか全てが中途半端に感じました‼️やはりもう少しカタルシスが欲しかったなぁ。でも松岡茉優さんはハマり役で魅力的なので⭐️一つおまけ‼️
肯定とか
松岡茉優を始め、出て来る主要キャラクター全員社会不適合なの。
まあそこまでダメ人間には描かれ無いんだけど、世渡りが出来ないと言うか学校や職場なら1日でダメ認定されるタイプ、その辺にいっぱい居そう。
でね。
例えばだけど彼らが撮った絵が残ってて、映画消えた女もしくは消えない男が上映されてたら皆んな見に行ってた?
勿論松岡茉優とか佐藤浩市のネームバリュー無しで、入場料金いつもので。
ここで見に行か無い、を選択した人は普通に社会適合者であの映画プロデューサーくらい普通に常識人ですよ。
ってくらいダメ肯定的に思えたよありがとう。
うん、映画はこういうのが有って良いから好きだよありがとう。
うまく言えないけど、心にイナヅマが刺さってきます
それほどマイナーではないけれど、〝うっかり八兵衛〟してると見逃してしまいそうな映画。
それを見逃すことなく、今週末に見る映画のトップバッターに選んだ自分を褒めてあげたい。
最初から最後まで松岡茉優さんの顔演技に引き込まれ続けます。
◦いわゆる〝日本語の通じない相手〟との無限ループの会話での苛立ち
◦怒りを爆発させたいのに、立場が弱いため無理に作る笑顔
◦バーでの窪田正孝さんとの絶妙な演技の掛け合いと顔アップでの感情表現
相手役の窪田正孝さん演じる〝空気の読めない男〟もまた素晴らしい。
◦アベノマスクをメガネのように顔と一体化させることについては、おそらく日本一‼️というかひとりしかいない。
◦一見しただけでは、何を考えているのか分からないけど、大事な人や大事なことを守り抜こうとする真っ直ぐな強さが、いつの間にか周りの人を勇気づける。
他にも、なんて贅沢‼️という使われ方の名優がたくさん出てくるけど、みんな、ちゃんと演じてくれる。
しかも、心から楽しみながら。
脚本◦演出とも「俺が❗️」という主張を抑えて、役者力を信じ切ってる感じがして、とても受け入れやすい。
あー、いい映画に出会えて良かった🤗
でも、ウチの家族は、急にハグなんて言ったら、ドン引きするだろうな。
もしかして、中野さんは親子共演?
ポスターに騙されるな!家族の愛にイナズマ が走る
恋愛映画のようなタイトルにも感じられるが、家族愛の話だ。
作中に、邦画が韓流を越えられないと語られるが、確かにコミック原作、小説原作の邦画が多すぎて、原作の素晴らしさ頼りの邦画だらけの現状。
でも、この作品に関してはオリジナル脚本にして、韓流を超えたのではないだろうか。
序盤はリアリティとは何かで噛み合わない監督と助監督に観ている方もイライラが募るし、コロナ禍の重苦しさ、仲野太賀演ずる若手俳優の自死、監督の交代劇のやるせなさ、辛い現実がこれでもかと描かれる。
これらが、後々バネになって、逆境に絶対負けない強い意志を見せる松岡茉優の素晴らしい表情に繋がってゆく。
劇中で撮影される映画は、母親が消えた真相を題材に撮影していたはずなのだが、だんだんと映画とリアルの境界線が曖昧になっていくところが魅力だ。
ウォン・カーワイ製作、エリック・コット監督作品の「初恋」で金城武が父親をハンディカムで撮影していた姿を思い出す。
この二作品にに共通するのは、家族を撮影することで、家族の思い出が決して消えないものとして形作られてゆくところだ。
だんだんと父親の過去も明るみになってきて家族の形が見えてきた時には自然と涙が溢れていた。
海鮮屋の主が佐藤浩市演ずる父親の真実を語り出した辺りからは涙が止まらなかった。
三兄弟は男男女の構成で、性別は違うものの、カラマーゾフの兄弟のオマージュにも思える。
池松壮亮の長男はかなりミーチャっぽいし、若葉竜也の次男はカトリックの牧師で、カラマーゾフの三男のアリョーシャと同じ聖職者だ。
となると、妹の松岡茉優がイヴァンか。うん、そうだそうだ、曖昧なものは信じない、真実を撮影しようとする一番のリアリストだもの。
妹のことを貶されてWikipediaを見ろと怒るシーンでも、携帯ショップのがんじがらめの規則で、消えた母のスマホの解約ができないシーンでも、海鮮屋で見るに見かねた詐欺集団を殴りに行くシーンでも、長男が男気を見せる。そして、どんどん家族の絆は強くなっていく。
今から一緒にこれから一緒に殴りに行こうか的な絆だ。
松岡茉優が持っていた方のカメラは度々故障して、結局、家族の映像は残らなかった。
だからこそ、もう一度負けずに撮影するのだ!
そして、窪田正孝が撮っていたスマホに残る映像は、奇しくも家族のハグする姿を捉えており、観ている者はイナズマが走ったかのような衝撃を覚えるのだ。
だから、ポスターに騙されるな!
この出会い、1億ボルトなんてコピーと2人が見つめ合う写真だと窪田正孝と松岡茉優の恋愛物語だと思ってしまうではないか。
実は家族の愛にイナズマが走る物語だと気づく頃にはすっかり感動してエレファントカシマシの「ココロのままに」に酔いしてるんだけどね。
隠匿家族
自身の家族の映画の企画で騙された映画監督が、実際の家族を撮影してリベンジをしようとし家族と向き合う話。
wikiにかろうじて名前が載っているけど、自主制作でしか映画を撮ったことがない駆け出し主人公が、偶然知り合った男の人間性に惹かれる最中、仕事の雲行きが怪しくなって…。
どうみてもつまらない作品しかつくれなそうなPと助監に気を使いながらのモヤモヤな前半と、クセがありすぎる非常識家族との対峙に、家族の秘密やそれぞれの想いをみせる後半という流れで、話しが一辺倒にならずテンポが良く感じる。
しかも俳優陣が皆さん上手くて、ベタベタではないけど結構散りばめられたコメディ要素がキレイに入ってくる。
しかし松岡茉優は本当に上手いね。
流石にこんなにハチャメチャではないけれどw、自分の家族と被るところも少しあったし、嘘ついたりごまかしたりしてまで隠したりする気持ちはわからないけど、心根は理解出来るしでとても面白く、140分を全然感じなかった。
ただ、キャラ設定とコミカルさ、俳優陣の力量で面白くなっていた感じで、ストーリーそのものの面白さは絶賛とまではいかなかったかな。
イナズマは走らなかった
タイトルと出演者から、なんか突っ走るような痛快な作品だと勝手に想像していたら違った。
ここのところ上映時間が長くても長さを感じない作品が多かったけど今作は長く感じた。
ところどころ面白いんだけど、主人公にとって不愉快なことが延々と続くばかりで最後までスカッとすることがない。
松岡茉優、池松壮亮、窪田正孝、佐藤浩一、好きな俳優さんばかりだから退屈することはなかったけど。なんだろう。
豪華キャストは期待通りの見応え、だが残念ながら自分向けではなかった
たまたま最近観た、同じ石井監督の「月」の印象がまだ脳裏に新しいのだが、それも含めて有り体に言うとこの監督の作風は私には合わないような気がしてきた(と言っても全作品を観たわけではない状態での、あくまで主観です)。
前宣伝から、もうちょっとコメディ色の強い軽快な話を想像していたら、予想外にヘビーな要素が多くて面食らった。後半の家族の話になって少しずつ酸素が吸えたような心持ちになったのだが、いかんせんそこまでが私には色々な意味でしんどすぎた。
高評価の方が多いようなので素直な感想を書くのが心苦しいのだが、レビューはそれこそ本音が大事ということで。申し訳ありません、ご容赦ください。
先によかったところを書いておく。
後半、家族が顔を突き合わせてから、不器用ながらもコミュニケーションを交わし、何となく次第に家族らしいまとまりを見せてくるところは、前半の展開とのギャップもあって心が少しずつ和んだ。
窪田正孝演じる風変わり男子の正夫が、さりげなく家族の緩衝材になって、ハグで彼らの心を柔らかくする場面はちょっと癒された。ハグは幸せホルモン・オキシトシンの分泌を促す。ハグ、いいよね。
オールスターキャストと言ってもいいキャスティングで演技面は安心して観ていられた。いろいろ気になった部分も、演技力と絵力でねじ伏せたという印象。バーのマスター、芹澤興人がいい味を出していた。出てくるだけで場の空気を変えた池松壮亮もさすが。
しんどかったポイントは以下の3つ。
① 人の死にまつわるエピソードの過多
正直、冒頭に自殺未遂の現場と、死のうとした彼(彼女?)の行為に軽口をたたく野次馬の描写を出された時点で、コメディを見る体勢で来た私はドン引きだった(直後の荒川助監督の描写を見ると、どうもドン引きする方が悪いようでさらに居心地が悪くなった)。
登場してすぐ死んだ落合の縊死をあそこまで直接的に描く必要性を感じなかった。則夫(益岡徹)の娘も自殺。引きこもりくらいにしておいても大勢に影響なかったのでは。亡くなった本人の人間描写とのバランスを考えると、落合と則夫の娘は、正夫と治(佐藤浩市)の行動の動機となるためだけに死んだように見えた。自殺案件をそういう出し方で複数使うことは、扱いが軽く見えてあまりいい気がしない。
② 「人間の本音と建前」についての考え方
本作の英題は「Masked Hearts」。コロナ禍になってから、みんなマスクの下に本音を隠していたでしょう?それをひっぺがして、隠し持っている本当のものを見つめたい。といったことが、本作公式サイトの監督コメントに書かれていた。
人間に本音と建前があるのは昔からだし、そもそもコロナ禍では確かに他人の表情が見づらかったり声を聞き取りづらかったりはしたが、コロナ禍を契機に殊更他人が本音を「隠す」ようになったという印象はあまりない。マスクというツールを人間とか社会の在り方の象徴のように意味付けするのは個人的に好きではない。
また、布マスクや飲食店の補助金などの問題への皮肉を局所的に盛り込むことで、その場面だけ登場人物が「監督個人の言いたいことをしゃべらされている」感じに見えてしまった。そういった風刺が物語の本筋にほとんどリンクしていないからだろう。
それと、登場人物の本音を吐き出させるのに、別の登場人物に「隠してるだろ、本音を言えよ」みたいなことを言わせるやり方は直接的であまり好きではない(「月」では二階堂ふみがこの役割を担っていた)。
③ 主要キャスト以外の人間描写の浅さ
主要キャラとの接触がある脇役が、ほとんどどれも主要キャラを不快にする立ち回りを演じるためだけに存在するような人物描写で、まるで書割のように平板だった(そういう脇役が「月」にも出てきたので、今回もかとちょっとうんざりした)。
荒川助監督や原さん(MEGUMI)みたいな人は、もしかして監督の周囲(業界における)に実在したのかな? よほど嫌な経験があるのかな? 作品の中でちょっとした復讐をしているようにも見えた。
携帯ショップで解約してもらえない場面は、折村家側の思いは察するものの、結局は無理なクレームでしかない。仕事として規則に従う店員を冷たい人間のように見せ、鼻で笑わせたりする描写が何故必要なのだろうか。
残念ながら語り口は自分に合わないところが多かったが、俳優陣の演技とエレカシの名曲に敬意を表して星3つです。
違和感と価値観
違和感のオンパレードで
普段涙腺弱い私が泣けず。
中盤からあくび連発。。
なかなかの異例事態、、
窪田さんのマスクとか
単純に面白いシーンは
素直に笑えました。
事前に絶賛紹介記事を見て
期待してしまっていたこともあり
私の価値観には合わず残念。
具体的には割愛します。
(低評価レビューの方々と同様感です)
私が感じた違和感を楽しめた方や
感動した方が羨ましい。。
ストーリーは✭✭でしたが
役者さんは良かったのと
映画製作に携わった方々には
リスペクトがあるので
✭✭✭にさせて頂きました。
価値観は十人十色。
長年生きてきましたが
まだまだ新たな発見、
気づきや学びがあるなぁと
感じられたことに感謝。
ありがとうました。
60過ぎのオジイちゃんの心にイナズマ
ドゥでもいい世間体や凝り固まったステレオタイプの考え方はサッサと捨てて、自分を信じ自分の目や耳に素直に生きなくっちゃと、老い先短いオジイちゃんが思い知りました。
keywordは、たかが1500万、されど1500万…でしょうか。
♪ジュリアに傷心♪
章立てが流行っているのだろうか?今作も同様の構造の作品である 場面転換が編集し易いのだろうか?
編集と言えば、やたらと手でハサミのジェスチャーをするのだが、あれはほんと観客を不快にさせる秀逸な演出である
上手く立ち回れない不器用な新人女流監督が、プロデューサー子飼いの助監督との嫌がらせに果敢に闘うもしっかり切られて、しかしそれ以上に理不尽な目に合う役者の自死により、復讐の為、実際のモデルになった自分の家族を使って映画を撮ろうとする筋書きである そして、その役者と同居していた良く言えばミステリアス、悪く言えば空気の読めない不思議ちゃんとしての男が、その監督を公私共々助けながら利己主義的な家族の本質を映画造りの中で紐解いていくヒューマンドラマである
先ずは今作、とんでもなく有名俳優の目白押しである それこそ、ここ3ヶ月間の封切り映画に出演している、もっといえば共演している俳優陣の出演に、驚愕しきりである 今作がコロナ禍を描いているバックボーンもあって、なんというか、出演の目詰まりが怒濤の如く吐出されたように感じるのは自分だけだろうか?
そんな中、大変印象に残ったサブストーリーがある 中野親子の共演である 父親中野英雄、子仲野太賀、そして物語が、正に1992年フジテレビドラマ『愛という名のもとに』に対する引用であることにどれだけの観客が気付くのか・・・
"チョロ"の子供が同じような理不尽に苛まれ、自分の不甲斐なさをああいった形で終結させる場面は、観賞していて 肌が粟立つ心地であった 共演といっても同じ場面には出演していないのでその部分は残念だが、劇中、父が「長年やっていて本当に芝居が良いかどうか分らない だから若い監督と一緒に仕事したかった」という台詞はその長年の役者人生の中での真理なのだろうと至極納得な台詞である
色々な要素をこれでもかと詰め込んだ作品なので、切り口は無限にある その全てを論うのはこのレビューでは不可能なので、一つだけピックアップしたい
映画『月』でも同様だが、本音と建前、もっと言えば耳障りの良いお為ごかしと、でも否定できない本心を誠実に作品に投影した監督の真摯さに敬服しか感じ取れない 前作と違いコメディ要素が素晴らしく散りばめられているが、しかしポイントはキチンと踏まえつつ、後半の鬼畜な輩達の会話に我慢ならない家族と男の勇敢さに心打たれ、そして章替えの、まるで父親が参加しているかのような"ハグ"の呼びかけ、でも実は酒を飲んでいて忘れていたが親子達はハグをしていたという件の構成は、伏線回収としてこの上ない出来映えであったと感じた
家族みんながそれぞれを労っての嘘、でも、それを曲解してしまう愛情過多、しかし、馬鹿馬鹿しい程のシンクロニシティである赤い服のカブり こんなに仲の良い家族をここまで演出できる監督の手腕に脱帽である
隠していた"実は~"話の天丼要素が多めのシナリオも、人に寄ってはお腹いっぱいになってしまうだろうが、自分のような欲張りには充分堪能させて貰った
兎に角、ここまで贅沢に旬の俳優陣、実力俳優陣を網羅した今作、有り難く観賞させて頂いたと制作陣にお礼を言いたい
熱くて火傷するぜ
世の理不尽と闘って溜飲が下がる、そんなもんじゃない!
この世界とどう向き合うか、どう生きるか。
覚醒した彼らを、日常は覆い尽くすだろう。
それでも眼を見開いている、その生き様は、この世を生きる糧になる。
ホームメイド感覚の家族模様にホッとする
チャプター構成になっており、割と波風立たずに話が進んでいくため、大きなインパクトはありません。
むしろ、この穏やかさがこの映画の真骨頂と言えるでしょう。その意味では、以前、松岡茉優さんが出演した「ひとよ」とは対照的だと思います。
仕事仲間だと、本音の意見を強く言い合うとギスギスした関係になってしまう恐れがあります。
しかし、家族の場合、「雨降って地固まる」ということわざがあるようにより絆が深めていくことができます。
本作品では、その家族愛を穏やかに体現できていたのではないかと感じました。
ラストシーンがとても印象的で、観終わってジワジワとくるものがありました。
【”虚実の人生と真の人生。だが、家族の絆はハグをすれば永遠に続く。”女性若手映画監督のコロナ期のお追従笑いを浮かべながら苦闘の時に出会った恋。そして10年振りの家族の再会と各自の再生を描いた作品。】
ー 章立てで物語は進むが、序盤は”ウーム・・”という感じであるが、中盤から一気に盛り上がる作品である。-
■若手映画監督の、折村花子(松岡茉優)は、自分の家族を題材にした「消えた女」を製作しているが、プロデューサー(MEGUMI)や花子を馬鹿にしたような口をきく助監督(三浦貴大)等のいい加減さや無理解に悩む。
更に直前に監督を降ろされ、落ち込む。
だが、少し前に路上喧嘩の仲裁に入って、殴られた不器用だが誠実な正夫(窪田正孝)とバーで会って酔った勢いもあり、キスをしてしまう。
正夫と同居している落合(仲野太賀)は、「消えた女」に出演する予定が無くなり、縊死してしまう。
だが、花子と正夫は、花子の兄二人(社長秘書で、勝組を装う長男(池松壮亮)とカトリック教会の牧師の二男(若葉竜也)と、父(佐藤浩市)を題材に、自分達で「消えた女」を制作し始める。
◆感想
・今作では矢鱈と色んなシーンで赤色が使われるのだが、何だか可笑しいのである。情熱の赤かな?
・序盤、プロデューサーや助監督に対し、お追従笑いを浮かべながら頑張る花子。だが、監督を勝手に降ろされた事でプロデューサーに対し、落合の葬式の場で猛抗議をするが”上が決めた事だから。”とにべもない態度を取られ、親友を無くした正夫と共に自分達で、「消えた女」を制作し始める。
ー 花子の表情にはお追従笑いは既にない。怒りモード突入である。-
・で、花子は家族を父が住む実家に集め、映画を撮り始めるが・・。
ー 父、長男、次男とも赤い服を着て、殊勝な顔をし乍ら炬燵に正座しており、何故か電気を付ける紐も赤く垂れさがっている。そして、棒読みで台詞を喋る父に対し
”あーもう!駄目だよ、駄目!”と駄目だしする花子の怒った姿。
松岡茉優の魅力が出て来たシーンであるし、彼女が怒っているのは、邦画の名優佐藤浩市である。(ショボンとしている。)あー、可笑しい。
そして、何だかんだ言いながら、皆揃ってるじゃない!
更に笑えるのが、カメラを回している正夫が驚いた顔で言う言葉
”花子さんって、家族の前だと、乱暴な口の利き方になるんですね・・。”-
■徐々に明らかになる花子が小さかった頃、海外に行った母の事。父が家の中で暴れていた理由。
母は実は愛人と駆け落ちしていたが、父は母の携帯の基本料金を払い続けていた事。
更に父の友人で海鮮料理屋の男(益岡徹)の娘が男に騙されて自殺した際に、父がその男を殴りつけ片目を失明させていた事。
それを知り、長男、次男、花子の父を見る眼が変わって来るのである。
そして母は亡くなっていたため、携帯を解約するシーンの携帯ショップの店員(趣里)の杓子定規な対応が可笑しい。
<家族の絆は深まり、海鮮料理屋で隣席に座ったオレオレ詐欺を練っていた男達を殴りに行ったり、家に戻った際に雷が落ちて電気が落ちた際に牧師の二男がコッソリビールを飲んでいたり・・。
そして、癌であった父は亡くなり、兄弟たちは父の遺骨を海に散骨するのである。
更に、長男が”ハグしよう!”と言った時に、正夫が笑いながら”皆さん、もうハグしてますよ。”と言って見せた、雷が落ちた後に酒を飲み過ぎてベロベロになった父を三兄弟が抱きかかえるシーン。
今作は、序盤は”ウーム”だったけれど、中盤から一気に面白くなる作品である。
亡くなった「消えない男」のお父さん、家族一緒に成れて、良かったね。>
もう最高です!
映画監督の花子・松岡茉優と空気の読めない男の舘正夫・窪田正孝が主演を務め花子の父・治を佐藤浩市、長兄・誠一を池松壮亮、次兄・雄二を若葉竜也が演じる。この最高の5人のお芝居だけで延々と幸せな気持ちで観てられます。特に松岡茉優さんは苦悩、怒り、笑い、涙、もう全てが素晴らし過ぎてとても感動しました。
石井裕也監督がオリジナル脚本で描いたコメディドラマということで石井監督、天才かもしれないです。現在公開中の「月」を観た時も素晴らしい監督さんだなと思いましたが、まったく違う作風でどちらも傑作です。他にもMEGUM(卑劣なプロデューサーって、、)三浦貴大(演技とは理解しつつもムカつきます)仲野太賀と父(笑)・⾼良健吾等々と素晴らしい豪華キャストでした。このような素晴らしい作品が興行的にも成功して欲しいです(自分はあと3回観ます)
よくわからない事が生きている中で多過ぎる!
答えを求めてはうやむやな事に納得して生きて行く。
そんな作品。
登場人物は其々に素晴らしい演技をしているとは思う。
ただハッキリした答えを求めていないが故にどうしてもボヤけてしまうと…
家族は素晴らしい。
佐藤浩一の父親としての隠していた一面が露わになった時の子供達の戸惑いながらも受け入れていくところはとても素敵でした。
だからこそ大往生で締めて欲しかった。
揉める事なく受け入れて来た家族が最後にキチンと看取るシーンで終わらせて欲しかった。
過去シーンで繋げるのはやっつけ感…
ストーリーがイマイチだった
展開とストーリーが平坦だと感じた。
登場人物の心情に共感できる部分が少なく感情移入できなかった。合わない作品だとこんな感じだったなぁと思い出した。
ムービー画像の見せ方が本編を邪魔しているように感じた。私的にちょっと期待し過ぎたかもしれませんが面白くなかった。残念😢
松岡茉優さんに⭐️3
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