「日の丸に見える血染めのアベノマスク」愛にイナズマ sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
日の丸に見える血染めのアベノマスク
マウントを取って他者の価値観を完全否定するのが「論破」と呼ばれもてはやされる昨今。そんな香り漂う助監督の荒川やプロデューサーの原の人物造形にイライラしつつ、我慢してスクリーンを眺めていたところ、よもやよもや。正夫が大人2人に絡まれているところを助けようとした中学生もまた、まさかのマスク警察。とばっちりで、殴られた正夫のアベノマスクに血が滲み、くっきりと浮かび上がった日の丸のなんと象徴的なことか。
怒りも笑いも悲しみも安らぎも、様々な感情が呼び覚まされる2時間20分。石井監督の作品は、いつも、どこかしら日頃意識していない自分の内面に、ざらりと触られる感覚があって余韻が残る。
松岡茉優をはじめとして、豪華キャストの演技合戦がとにかく圧巻な一本。
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琥珀糖さんのコメント
2024年4月4日
コメントありがとうございます。(恐縮です)
この映画のテイスト、お好きでしたか?
とても楽しいですね。
石井裕也監督は、色々と変わった映画もありますね。
韓国で撮った「アジアの天使」
最後に出てくる天使が芹沢興人さんなので、
思いっきりズッコケました。