「期待度○鑑賞後の満足度○ 満足したか、と問われれば満足しなかったし、面白くなかったのか、と問われれば面白くなかった訳でもない。「あり得ない」「意味ない」「訳わかんない」とよく言う人へのアンチテーゼ?」愛にイナズマ もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
期待度○鑑賞後の満足度○ 満足したか、と問われれば満足しなかったし、面白くなかったのか、と問われれば面白くなかった訳でもない。「あり得ない」「意味ない」「訳わかんない」とよく言う人へのアンチテーゼ?
①前知識や予備知識無しに映画を観ることは、目的地がわからない旅に出るようなものだと時折思う。
”この映画は果たしてどこに自分を連れて行ってくれるのだろう”“どんな景色を見せてくれるのだろう”と半ば期待しながら…
で、本作。結構鼻面を引きずり回されたような気がする。
②駆け出しの映画監督がヒロインでWikipediaに載っているそうだが、Wikipedia に載ることがステータス?と思うし、評価されたという短編がどんなものか判らないし、「消えた女」という話のどこがプロデューサーが見込む程面白いのか、というのも判らない。映画の冒頭で写される映像は彼女が撮っているようだが別に普通の画だし、という感じ。
飛び降り未遂のエピソードで細部のネタに拘る映画かな、と思ったり。
②二言目には「それはあり得ないでしょう」とか「観客は意味を求めている」とか「どんなものにも理由がいる或いは理由がある」とか「この業界にはこの業界のしきたりがある」とか宣う三浦貴大扮する助監督がウザい。
想像の余地がなくて何でも説明したり意味付けたりするのは、映画でも本でも音楽(というか歌詞)でも好きではないので、このままではこの旅面白くなさそうだな、と思い始めたところで急展開。
③少し戻るが、「何故その色が好きなのか理由を述べろ」とか言われても、好きだから好きなんだろが、それを分析してお前に説明せなあかんのか?それを表現しないとアーティストじゃないのか?「君は人の生死を軽く観ている」とか何故お前にわかる?
助監督だけでなく自称プロデューサーにも「もっと人間をよく見なさいよ」とよくか言われるが、私に言わせると最もあり得ないことをするのが人間なんですけど、等とヒロインの心の内を代弁していたりして…
ただ、こういうウザさギリギリ(助監督は既にウザいけど)の人達が(MEGUMIや三浦貴大の好演もあるが)監督の演出で巧く造形されているのもヒロインが次の行動に移る装置として上手く機能していると思う。
④