「貴方の妻で良かった❀ 匠の職人技で仕立てたカフタンドレスの想い」青いカフタンの仕立て屋 美紅さんの映画レビュー(感想・評価)
貴方の妻で良かった❀ 匠の職人技で仕立てたカフタンドレスの想い
観光で訪れるモロッコとは違った夫婦の
日常的な生活が描かれていました。
伝統的なカフタンを仕立て屋を営む
夫ハリスと妻ミナの元に弟子入りした青年
ユーセフが入ってきたところから、
家族に新しい風が吹き込んできたかのように見えました。
仕立てるために寸法を測るハリス
滑らかな生地に袖を通す女性の姿は、本来の美しさを引き立てるカフタンドレスでした。
病に冒される妻ミナが、ユーセフの人針人針
手縫いで縫う様子を見て、繊細な職人技を
認めているようでした。
家族で支えてきた仕立て屋、
わずかに残されたミナの時間。
ユーセフが手料理を振る舞ったとき、
ミナの笑顔に家族愛がありました。
抑えきれない感情!
心を込めて仕立てた青いカフタンに
深い愛情を感じました。
美紅さん、コメントありがとうございます。
> ミナの笑顔に家族愛がありました
「家族愛」が紡がれていく姿を描いた物語
そんな風にも思えてきています。
他人からの仕打ちには慣れていたユーセフが
辞めたハズの店を気にして、1週間ものあいだ
店の様子を見に行っていた。 そう思うと
とても愛おしい気持ちが涌いてきます。
ユーセフにとってハリムとミナは、その時点で
既に家族になっていたのだろうと思います。
共感とコメント、有難うございます。レビューではふれませんでしたが、ユーセフの控えめで且つ誠実な人柄を好演した俳優さんも良かったですね。
皆さん、あんまり触れないようですが、同性愛をテーマの一つに持ってきたのは、それが許されていない世界だからこそ「人を愛すること」の美しさが際立つのと、ミアのように「人を愛することに何のボーダーも無い」と考えている人もいる(多分、監督自身も)ということを描きたかったからだと思います。
ハリスとミナ夫婦の日常は、派手な出来事はなく、地道な毎日の繰り返しですが、それはカフタンの刺繍のように、人生の最後には美しい模様になっているんだなぁと、思いました^_^