PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価
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こんな映画はじめてかも
ここ最近、何が起こるのかを楽しみにしながら映画を観ていたことにこの映画を観て気がつかされた。大体の映画は主人公が平凡な日常を過ごしているところから始まり、何かが起こったり誰かに出会ったりすることでその人生が大きく変わる。この映画ではそのようなことは起きない。それなのに、主人公の平山の人生は変わっていく。大陸移動のようなゆっくりとしたスピードかもしれないが、それでも変わらないものはない。考えてみれば人はどんどん歳をとるし、変わらない日常なんてものはないのに。あー毎日同じだとか、変化を求めてしまうとか、それもきっと悪いことではないけど、今周りにあるもの、周りにいる人のことにもう少しちゃんと向き合いたいなと思わされた。
家を見渡したらカセットテープを聞けるオーディオがあったので、眠っているカセットテープを引っ張り出してみようかな。
For your hard work!!!
バンクーバーの映画館は毎週火曜が安く、しかも今月だけ毎週火曜は全作品8ドルで観られる、スーパー感謝デー。
バンクーバーにはたくさん映画館があるのですが、ウチからちょっと離れた不便なところ一軒でしかこの作品が公開されておらず、私はシネプレックスの年会員なのでいつでも8ドルだし、毎月1本無料だし…ということで、とりあえず空いてそうな月曜の開店直後に行きました。
えー、最前列と端っこ以外、全部売れてる…。しかも、日本人はほとんどおらず、白人系かインド系ばかり…。トイレではかなり年配のマダムから「私は『生きる』が好きなの。『7人の侍』も観たわ〜」と声をかけられましたw
静かな冒頭から六畳一間のアパート?カセット?銭湯?え、昭和の話?と思ったら、スカイツリーはあるし、最新のオシャレトイレはあるし…、一瞬こんがらがりました。
ただ、カナダにもうすぐ2年近く住んでみて、改めて日本を誇らしく思えることがいっぱいありました。
公衆トイレまでウォシュレットがついてること、
外に自販機があること、
自転車を外に停めておけること、
裸で銭湯に入れること…
道っぱたをチャリでダラダラ蛇行運転できるのは、日本人が丁寧に舗装した平らな車道のお陰です。バンクーバーはアップダウンが激しいし、道は凸凹で、来たばかりの時はよくつまづいてましたw
というか、自転車なんてチェーンで繋いだってあっという間に盗まれるし、ヘルメットも必要なのでずっと乗ってません。チャリでどこまでも行けた日本が、とても恋しくなりました。特に治安が悪いってわけでもないんですけどね。日本が安全過ぎるんですw
果たしてこの作品が、カナダ人の琴線に触れたかどうかはわかりません。私もみなさんのレビューで引かれた補助線がいくつもあったし、日本文化にどれくらい親しみがあるかわからないし。ただ、エンドロールでの観客席からのパラパラという拍手の量に、言葉にならない平山の人生の深みが理解できたのかもと感じることができて嬉しかったです。
三浦友和も嘘でしょ?っていうくらいカッコいい。石川さゆりのママ役もキャスティングした人に感謝したし、「朝日の当たる家」の日本語バージョン、もっと聴きたかったなあ。石川さゆりの艶やかな歌声、カナダ人もウットリ聴いてました。
それにしても、役所広司は冴えないおじさん役なのに、ありえないほど色っぽいですね。失楽園の時から、大して年取ってない!www
湯船に浸かって顔半分隠してるのに、ほっぺにチューされてニヤケてるのを、目尻のシワで表現したのも素晴らしかったな。もちろん最後の笑い泣きシーンも。
That's how life ends, I suppose. 日本語のセリフは忘れちゃったけど、影踏み前のシーンで、とても印象的な英訳でした。
英訳と言えば、一杯飲み屋で最初に「お疲れさん」って言葉と一緒に焼酎が出てくる時の字幕が
For your hard work!
でした。「お疲れ様」って英訳できないけど言われたら気持ちが温かくなる日本語も恋しいなあとしみじみ思いました。この日本語、世界共通語にならないかな。「カローシ」なんかより、よっぽど使いどころあるのに。
帰りの電車で平山みたいに空を見上げたら、日本の空と繋がってるんだなぁと思って、またウルっとしてしまいました。いやー、誇らしい。どうりで日本人好かれるわけだ。
素朴な映画
ドイツ制作チームの描写の美しさ / 若干わかりづらかった日本的表現
役所さんじゃなくても
映画を得手不得手に分けるなら、私には不得手な映画でした。
★2としたいところを、役所さんへの敬意を加え2.5としました。
が、役所さん起用が前提だったそうですが、これ役所さんじゃなくもう少し
若い50前後の働き盛りの年齢層の俳優さんがテーマ的によかったのでは?
どう表現すればいいのか悩むところですが、すべてがちぐはぐなんです。
社会的底辺である清掃員にも家族、過去、人生がある、と言いたいのか?
重苦しい人生の過程が彼を底辺ともとれる清掃員にしたのか?
どんぞこ感を表現するためのスカイツリー近くの文化住宅。
にしては毎週フィルムを現像し購入する余裕あり。
寡黙に仕事をこなしているのにシフト増えるとすぐ怒る。
疲れただけでルーティーン崩す。
実はインテリでしたのための文庫本と洋楽。
私にとっての最大の違和感は、妹を抱きしめたこと。直後に泣いたこと。
家族の亀裂、甘くみすぎです。
ドキュメンタリーのような作り方をしている割には私にとってはリアリティーゼロな
映画でした。
飽きない124分間 平山の笑顔に癒される 92点
ずっと観ようか迷い、時間があったので観ることにしましたが観て良かった!
予想以上の期待を超えて集中して物語に入り込めた。何ひとつ無駄のないシーン。毎日が繰り返していく訳ではなく、新しい毎日が続いていく。
主人公が中々前半喋らず、「え?まだ喋らないんだ。いつ喋るんだろう」とそこが気になっちゃいましたね。主人公は別に人が嫌いかと言う訳ではなく単純に口数が少ないだけである。また感情がないかと思いきや、子供や嬉しいことがあればニッコリと微笑む。観てて癒される。ここまで安心して観られる映画は久々です。
主人公の生活も悪くないなぁと思いましたね!スマホなんてなくてもここまで楽しく生きられるし、自分が幸せならそれでええやん!って思いましたね。仕事も別に好きな仕事よりかはこれならやり続けられることの方が重要なんだなと感じました。
それにしてもトイレ掃除の手際が良すぎる…器用さがまたいいですね。観てて気持ちいい。
定期的に観たくなる♪
変らないことなんてない。
吾唯足知。
本編を鑑賞後、公式HPの監督・役所広司さん・田中泯さんのインタビュー映像を全て見た。コンセプトはあっても、それをどう演じるか、どう転がるかを主導するのは、役者である役所さん次第。まるでドキュメンタリーのように見えるのは、実際にこの作品が、監督も予測不能のまま撮影されているからなのか。
平山、押上の風呂無しアパートに住むトイレ清掃員。朝目覚め、髭や眉を整え、歯を磨き、木々に水をやり、作業着に着替え、片手にいつものコーヒーを携え車で職場へ。カセットデッキで音楽を聴きながら。休憩はいつもの神社のベンチ、木々の合間から溢れる木漏れ日に目を細め。帰宅後、銭湯で汗を流し、いつもの店でいつものヤツを味わい、読書し眠る。
休日は休日でまた日課が決まっている。
凡庸といえば凡庸で、決められたルーティンをただ繰り返している、退屈な日々のようにも思える。でも、本当に退屈なのか?というとそうではない。平山本人は、その日々を自分で選択して生きており、その何もないようでいて、何かある日々に満足して生きている。
何の役に立っているのか分からない仕事をして、給与をもらってるけど満足できない日々に埋没する。ブルシット・ジョブという言葉が時折耳に入ってくるが、それと対極にあるのが、平山の選んだ道だ。多くを語らず、他者と比べず、ただ自分のなすべき事を誠意をもってこなし、満たされていく。「吾唯足知」、年齢を重ねるにつれ、この精神が人を一段高みへと連れていってくれるのでは、と感じる。京都・龍安寺の蹲踞に刻まれており、2023.11に訪れたとき、改めてそうだよな、と感じたのを思い出す。
ルーティンをこなす日々にも変化はあって。一日として同じ日はない。木漏れ日がその姿を刻一刻と変えるように。店にいる客も違えば、トイレを使う人々も異なる。初めて会う人と、あるいは、長く会っていなかった人と、時を共にすることもある。そこから新しい何かが芽生え、また新しい日々が始まる。
かけがえのない今を、一日一日大切に、丁寧に生きる。その積み重ねがその人の人生を紡ぐ。
平山の境地まではなかなか辿り着けないかもしれないが、feeling good な人生を歩みたい。
ありがとうヴィム・ヴェンダース監督
好きな音楽を聴いてると、人生って自然に幸せになるんだなぁ🎶
Lou Reed、Patti Smith、Otis Redding、Van Morrison…etc、好きな音楽を聴いてると、人生って自然に幸せになるんだなぁ😌
キャストが全員日本人で、ドイツ人監督の不思議な映画🇩🇪🇯🇵
石川さゆりが熱唱する朝日のあたる家も良かった〜🎶
良い映画だった!!
ウイスキーがお好きでしょ。もう少し喋りましょ
2024年映画館鑑賞8作品目
2月12日(月)イオンシネマ新利府
ハッピーマンデー1100円
監督と脚本は『パリ、テキサス』のビム・ベンダース
脚本はほかに『ホノカアボーイ』の高崎卓馬
1100円ということあって会場はほぼ満員
日本人はどうしても外国人に高く評価された作品や外国人監督が撮った日本を舞台にした映画に興味津々になってしまう民族
東京都のトイレ掃除のおじさんの日常を淡々と描いた作品
朝早く起きて植木に水をやり髭の手入れをするなど身支度をして家の前の自販で缶コーヒーを買い軽自動車を運転し首都高を利用し担当する公衆トイレに
昼休みは公園でいつも変なOLがそばにサンドイッチを食べるなど
仕事を終えたら自転車で銭湯に
地下の居酒屋でレモンサワー
寝る前に読書
時には馴染みのスナックに
古本屋で100円の本を買う
その繰り返し
職場の後輩の彼女登場したり
後輩が突然退職して夜のシフトもやる羽目になったり
家出した姪が泊まりにきたり
馴染みのスナックに入ろうとしたらママの元夫と遭遇したり
これがカンヌで賞をとる監督の作品なんだな
眠くなるとは客観的評価であり自分は眠くならなかった
こんな内容でも眠くならないのは監督がかなり有能なんだろう
スナックのママが石川さゆりとはなんて贅沢なんだ
しかも歌っちゃうし
これなら自分でも通いつめちゃうよ
ラストの役所広司の表情のシーンはわりと長めでくどかった
配役
トイレの清掃員の平山に役所広司
平山の職場の後輩にタカシに柄本時生
平山の姪の?ニコに中野有紗
タカシの彼女のアヤにアオイヤマダ
平山の妹のケイコに麻生祐未
街の灯り「イヴ」を営むバーのママに石川さゆり
居酒屋のママの元夫の友山に三浦友和
居酒屋の常連客にあがた森魚
居酒屋の常連客にモロ師岡
地下の居酒屋の店主に甲本雅裕
トイレを利用するタクシー運転手に芹澤興人
公園のベンチに座っているOLに長井短
古本屋の店主に犬山イヌコ
街の老人に田中泯
電話の声に片桐はいり
駐車場係員に松金よね子
写真店の主人に柴田元幸
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