PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価
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自由と平凡で平和な日々
いつもトイレを綺麗にしていただいて
ありがとうございます。と…映像を観ながら
感謝の気持ちで一杯になりました。
毎日、決まったルーティーン
ミニマリストの様な
自分の「好き」に囲まれて過ごす
目覚まし時計は無く、境内を掃く音で目覚め
仕事へ。
役所さんがイライラする場面もあるけど
それは仕事を一生懸命している証。
休日は洗濯と撮り溜めたフィルムの現像へ
開店前の行きつけの店で
抱き合う2人が…気まずい為
コンビニで買った酒を外で独りで飲んでいると
さっきの男性(三浦友和さん)が近寄る
独り言?聞いてないのに
自分が余命幾ばくもないと告白。
平和な1日だけど生きていると
同じ日は無く、何かしら起こってしまう。
人は1人で生きてないけど…
家族や親友はいなくても
それなりに穏やかな日々
贅沢しなくても満ち足りた人生って感じでした
映画館で観てください。
何かしら響く映画でした。
ハグと影踏み
諸行無常の世界感
普通の日常の中にある輝き
主人公であるひらやまの生活は、役所さんが以前に主演された、素晴らしき世界という映画が思い出される、規則的なものだった。
ただ違うのは、規則的な生活の中に、1人の生活を豊かにするさまざまな対象があることだった。植物、洋楽、小説、写真、銭湯など、彼は、1人の生活を楽しんでいた。
社会には、トイレ掃除の仕事や、独居に対し、憐れみのような偏見があるけれど、それは間違いだった。
最後のひらやまの笑顔を思い出す。
物足りないような普通の日常をじっと見れば、人を幸せにするものがたくさんあるのだと感じた。
ママの前夫とのやりとりも印象的だった。
がんで余命少ない前夫が、わからないままだと言った事象に、ひらやまは答えを出そうと実証する。
病気を嘆くだけでなく、その中でも自分にできることを探して、希望を見出だそうという生き方を、真似したいと思う。
語らせない手法
監督は大好きなヴィム・ヴェンダース。彼が敬愛する小津安二郎監督のように、東京に生きる人を優しい眼差しで描いていたのが良かった!
無欲で質素で平凡な暮らしをしている、主人公の平山。誰もが嫌がる公共トイレの掃除という仕事を、愚直に丁寧に仕上げ、カセットテープやフィルムカメラを愛し、毎日の小さな変化に幸せを見つける。
そんな主人公を、ヴェンダース監督は安っぽい回想や語りなどで説明をしないのが好き。観ている方は平山という人物を想像し、その佇まいにどんどん引き込まれる。心情を察して胸が熱くなる。それを名優役所さんが演じるのだからたまらない。奇跡の出会いです。
カセットテープから流れる音楽が心情を代弁する手法も見事だなぁ。大切な人と過ごす何気ない一日を意味深に歌うルー・リードのPerfect Dayが効果的に流れる。
スカイツリーの見える下町、首都高、銭湯、地下の居酒屋、古本屋など僕たちが忘れかけている東京の情緒あふれる風景を、愛おしく魅せてくれます。監督がパリテキサスなどで魅せたロードムービー的な手法ですね。
けど主人公は旅をせず東京に留まる。パーフェクトな毎日を積み上げて、平凡な人生の旅を楽しんでるのだと気づく。青空とかちょっとした幸せが、嬉しくなってくる。そんな毎日が前向きになれる、素敵な映画でした😊
個人的に意外とはまらず
同じような世代で、理想的な心構え・心持なので共感はするのだが、ちょっと意外な思いとかはっとさせてくれるところを求めるので、個人的には印象には残らなかった。また、いつか見返すと違うのだろうか。最近みた枯れ葉の方が振り返ると後を引いている。
(追伸)その後振り返るに、自分を含め多くの人がこの主人公と同様の心持で過ごしているのではないかと思った。平凡だが平穏で時にそこはかとない幸福感。時々すごいストレスがあったりするけれど。
日常生活が続く、 あらすじ
役所広司
トイレ清掃 離婚した。娘が家出してくるが 元の嫁に返す。
思いを寄せるスナックの女が 他の男と懇ろだとしり
ヤケ酒。しかし それは 余命宣告を受けた元夫が
最後に会いに来ただけで、元嫁をヨロシクと 託される。
その後は どうなったかは描かれていない。
朝起きて 仕事して 居酒屋 読書 就寝、
週末はコインランドリー スナック、
日常生活は続く。
無限の一瞬
絵に描いたような
絵に描いたようなストーリーで、展開が予想できてしまった。こうなるだろうな、という期待を裏切らないので、思わず、笑ってしまった。
わざとベタな話にしたのかどうかわからないが、もう少し、どうにかならないものかと思った。意図してそうしたのであれば、逆効果だろう。
主人公は無口だけど、身の回りにおこる出来事に対する反応があまりにストレートすぎて、素直さを通り越して精神年齢低いんじゃないかと思うくらいで、興覚めする。三浦友和と影ふみする場面は、重要な場面のつもりなのだろうが、うそくさくて目をそむけた。
前半で出てくるいい加減な相棒は根性据わってる感じがして、すごくよかった。
でも、公衆便所がみんなきれいすぎることからして、わざわざトイレの清掃場面をメインにする必要があるのか?そこまで清掃場面にこだわるのならば、作業着も汚れるはずなのに、洗う場面もないのは不思議。作業着のままで昼ごはん食べるのはまだしも、家に帰って部屋まではいったりするか?ローアングルはトイレの清掃場面には都合よいので、その点は納得。
無風。 独身男性の日常なんてほんと何も起こらない。 しんどい奴らを...
木漏れ日と溶け合う陰影
冒頭の風にそよぐ樹木の映像。まずその映像に胸を打たれました。
東山魁夷の絵画のような深く甘い緑のその色彩は、朝日が昇り始める前のまだ輪郭がはっきりしていない光に溶け合いながら、静かに揺れ動き、やがて主人公のもとに届けられることとなる「木漏れ日」のために、整斉とそして黙々と準備をしているようにも見えました。そして平山の静かな、豊かな一日が始まるのです。
映画は淡々とした日常を追ったものなのですが、私は、誰もが絶賛するラストだけでなく、この冒頭シーンから何故か目頭が熱くなり、最後まで1秒たりとも眼をはなすことができませんでした。
映画「パリ・テキサス」で、確か弟が、放浪する兄トラヴィスを迎えに行く車から眺められたアメリカ・テキサスの空。地平線近くは黄金色に染まっているが曇天部分の面積のウエイトが圧倒的に大きいあの空・・・この作品冒頭の東京の空は同じ色に染まっていました。
平山やニコの中にある心の闇や不安、哀しみの全貌は何も明かされることはありませんが、彼らとトラヴィスの心象風景は、双方の映画の冒頭の空の色が象徴していたように思います。でもこの作品のそれらは夢の中で木漏れ日と溶け合い一遍の陰影のある音楽や絵画となって、その豊かさを結実させているように思いました。
「ああきれいだな」
平山と同じように空や木漏れ日をみあげ、そう思うことが多いです。でも何気ない日常が美しいと思っていても、それを自分で写真や映像で撮ってみると、陳腐なものになってしまうことがほとんどで、がっかりします。しかし、この映画の映像や音は、主人公の微妙な心情の変化とともに、その美しさを奇跡的に余すところなく伝えているように思いました。カメラや音響の技術的な卓越さなのか、その理由はよくわかりませんが「これだ。この感覚だ。」そう思いました。
素晴らしい映画でした。
本当にいい映画なのに! 「トイレの清掃」というせっかくの舞台背景が渋谷区のプロジェクトのせいで、「ただの上辺だけのオシャレでキレイな映画」になりかねない残念さ。
「トイレの清掃」を仕事にしている老齢で独り身の男の変わらない日常、変わらない毎日。
しかし、少しずつ小さな変化は毎日ある。
まるで木漏れ日の光と影が、一瞬ごとに違うように…。
この大きなことが何もないように見えるシーンの連続が大事な映画。
そこに「響く」人もいれば、何も起きない退屈でフランス映画風のスカした映画と思う人もいると思う。
それでいいと思う。
自分には深く響いた。
別にわかった風を気取るつもりもありませんが。
特に役所広司の表情を魅せる長回しのカット。
本当に難しいと思うが、よく、よく味わった。
主演の役所広司がエグゼクティブ・プロヂューサーを兼ねて、あのヴィム・ヴェンダースと組んで、納得のいく作品作りに動いたのも効いていると思う。
日本の役者も、もっともっと自分が演じたい作品を創るためにアクティブになっていいと思う。
その方が絶対面白い!
但し、惜しむらくは、「トイレの清掃」という、せっかくの舞台背景が、渋谷区のプロジェクトのせいで、「おしゃれできれいな映画」になってしまった残念さ。
もっと普通の誰もが見かける公衆トイレもたくさん出さないと、リアリティがない。
別に、汚いところを無理に見せる必要はない。
普通のトイレを清掃しているシーンをなぜ出さないのか。
何をカッコつけてんだ。
そんなにカッコイイキレイな部分だけを見せたいのか。
だから、役所や大企業が関わるとろくなことはない。
本当に台無しにしているという、凄く分かりやすいことになぜ気づかないのか。
皆、全力でいい映画を創ろうとしているのに!と怒りが込み上げてきた!!
Velvet Underground & Nico
ヴィム・ベンダースの代表作、最高傑作となるでしょうね。
我々日本人にとっては特に。
パリ、テキサスや天使の詩とか超えてるねこりゃ、と思う。
ルー・リードのPerfect Dayから着想してる作品っぽいけど、歌詞の最後で繰り返されるYou're going to reap just what you sow (自分の蒔いた種は、自分でなんとかしないとね)というのを考えると、過去に何か大きな失敗をして、それでも今は慎ましく真面目に日々を生きる、という感じなのかな。
Perfect Dayの歌詞全体からみても、きっとそうなんだろう。
ルー・リードはPale Blue Eye、パティ・スミスはRedondo Beach、キンクスはSunny Afternoon、を選んでいるあたり、センスありすぎる。
最後の長回しのところでかかる、ニーナ・シモンのFeeling Goodの歌詞も曲調もシーンにフィットしまくりすぎていて、選曲の妙は唸るしかない。
あと、役所広司の姪っ子役の名前がNicoっていうのが、分かる人は笑ってしまうポイント。
多分Nicoって名前じゃないかな、と見ながら思ってたら、ほんとにNicoだったので、声出して笑ってしまった。
20231229 豊洲ユナイテッドシネマ
美しい作品
とにかく説明がない。でも理解できてしまう。
同じことの繰り返しが人生。でも日々の中、少し変化がある。それはほんの些細な事。例えば、通勤中の見慣れた景色、いつもすれ違うわんちゃんを散歩する女性がいなかったり、ジョギングするお兄ちゃんがいなかったり、あれ?とは思うけど、それ以上に思うことはない。でも次の日に見かけると、何故かホッとしてしまうような。
平々凡々たる日常が続く。その中に自分だけの楽しみがある。それは他の人には理解できない。
生きてること自体が素晴らしい、そんなことを思わせてくれる作品でした。
余談ではありますが、劇中にでてくる代々木公園付近のトイレ、代々木八幡のトイレは今では綺麗ですが、改修される前はお世辞にも綺麗と呼べるものではありませんでした。そして、清掃員さんが日々綺麗にして下さっていることに、心より感謝致します。
おかえり
行こうとしていた劇場が激混みだったので、急遽違う映画館での鑑賞。なんとか左右誰もいないとこを確保してリラックスしながらの鑑賞でした。
恥ずかしながらヴィム・ヴェンダース監督作品初鑑賞です。遅れてやってきた映画ファンならではの楽しみ方をしています。
役所広司萌え映画でした。役所さんはイカつい役で多く観てきましたが、こんなにおっとりした役所さんを観るのが新鮮で新鮮で…!どのシーンを切り取ってもニヤけてしまうくらいに最高でした。
トイレ清掃で生計を立てている平山という男の日常をそのまま映していて、その中で起こる静かな波を強く描いていました。
全くと言っていいくらい同じ日々を過ごす流れは、どこか退屈だとコンテンツ溢れる現代に生きる自分は思ってしまうんですが、その繰り返しでさえも楽しんでいる平山の姿は本当に愛おしかったです。
その日常がたまたま出会った赤の他人との何気ない会話や様子見で彩られたり、姪が来てから日々のスピード感が加速したり、少し変わった生活でさえも楽しんでしまうと、素敵と大好きがたくさん詰め込まれていました。
古き良きが多く詰め込まれていて、カセットテープならではの音楽の良さだったり、ボロアパートの佇まいだったり、1発勝負のカメラだったり、まさにな見た目な銭湯だったり、おかえり〜と言ってくれる居酒屋の店主だったりと日本ならではを体験していない世代の自分にとってはどれも新鮮で、どれも愛おしく思えました。
見知らぬ人との○×ゲームだったり、おっさん同士の影踏みとか、なんだかキュートでした。
石川さゆりさんが演じるママなんてそりゃもう美声轟かせるでしょーと思って観ていたら、本当に感じの良いママで、話す会話も軽くも重くもない絶妙なバランスで素晴らしく、ポテトサラダこそ至高!と言わんばかりに盛り盛りのポテサラにワクワクさせられました。
東京の公共トイレはオシャレなものが多いというのは噂で聞いていましたが、本当に個性的な外見をしており、ドアの開閉でスケスケな扉がバンっと全部隠してくれたりと、進化してるんだなーと東京の街の凄さを日本人ながら改めて体感することができました。
映画内で流れる楽曲も本当に心地の良いものが多く、邦ロックをメインに聴く人間なので、こういった優しい音楽も良いなと思えました。
役者陣はもう最高すぎました。役所さんの表情がどれも微笑ましくて、ボソッと呟くセリフはどれもどこかに刺さるものばかり。監督がこれでもかと魅力を引き出していて、監督の力すげ〜と痛感させられました。
何気ない日常、どこか退屈に思える繰り返しの生活の中で生まれる変化の葛藤や幸せをスクリーンいっぱいに堪能できます。
色々抱えながら生きている現代人にそっと寄り添ってくれてほっこりしました。
今年の映画納めにもピッタリだと思います。どうぞ劇場で。
鑑賞日 12/26
鑑賞時間 16:55〜19:10
座席 B-9
淡々と日常を、、、外国人向けかな
淡々と日常を描かれています。フランス映画っぽいかも。淡々とし過ぎていて私にはちょっと難しいのかも知れません。
結局何も起こらない?とか思ってしまった。
過去に何が?
腕時計はなぜつけない?
駅の改札に何が?
とかいろいろと想像してしまいました。
ただ、最後の長わしの表情オンリーの演技は凄いね。さすが役所広司というところ。
東京の孤独がテーマなのかもしれないけど。
心に残るのは、都内の公衆トイレって凄いな。ぜんぶ行ってみたいとは思いましたが。
外国人から見ると、「東京」のいろいろな風景が見られるのでその価値があると思います。
日本人の私から見れば、ニューヨークやパリとか、アジアの都市とかだったらその分ワクワクするのかも知れせんが。
「足るを知る」
平山は、自分のいつものルーティンの生活で、幸せで完璧な日々だったはずなのに、他者との関わりの中で、自分に足りないものに気がついてしまって孤独を感じてあのラストシーンだと思いました。つまり私にはバットエンドに感じられました。
その逆のハッピーエンドに感じる人もいるようですね。
この映画は、見る人によってどちらがPERFECTDAYSなのか違うようです。
そういう映画は好きですり後味はとても良いですし。
観たその夜や次の日まで余韻が続く。岩井俊二の映画みたいですね。
ブラウンアイドガールに感激
It’s an amazing movie 🎥
とても心に溶け込みむ映像作品でした。
人生の終盤で目を背けることが出来ない孤独と老いに対しカンヌ男優賞を取られた役所広司さんが淡々と向き合い続ける姿にもってかれました。
I recommend this movie!🎞️
人はどう老いればいいのか
人間は必ず死ぬのだから、それを常に意識し、
悔いのない毎日を送っていれば、
死が迫ってきても、ある程度は受け入れられるので
はないか。平山にとっての毎日はそう言う意味でPERFECT DAYSなのかもしれない。
同時に平山が夜のしじまに見る走馬灯のような影像は、満足した日々の証なのではないか。だから彼は朝ほくそ笑むのではないのか。
また夢中になることを見つけることで孤独ォ忘れる事が出来ること表現していると想う。
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