PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価
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そんなに先でもない黄昏
不思議な時間でした何もないのに退屈しない
羨ましくもない闇の始まりもわからない
でも強いなぁとずっと見てたけどラストは
俺どこに向かってるんだろう間違ってないよなでもでも…って感じでしょうか⁈
余談ですが
自販機のコーヒー毎日の銭湯カメラ等にコンビニにサンドイッチ行きつけの居酒屋に小料理屋
決して貧困おじさんではないのは確か!
ヤバい、何てものを観てしまった感
すごいものを観てしまった
淡々と訥々と…
発せられる言葉も余計な感情も削って削って淡々と時を送る…
何て映画なんだ!すごく良かった
役所広司さんを好きになってしまった…
泣けた
これまでも御手洗はキレイに使ってきたけれど、これからはもっとキレイに感謝して利用しようと誓う
自分のトイレ掃除も丁寧にやろう
それからたかしね、お金はあってもキミは恋はできないよ
でもお耳を友達にしてくれたのでチャラ!
2023年最後の映画館での映画鑑賞。
2023年最後の映画館での映画鑑賞。渋谷区在住だし、17あるデザイントイレの2つにはお世話になったこともあるし、家内も観たいと言っていたので2人で行ってみた。ヴェンダースは40年前僕が大学生だった頃既に大物監督と言われていたのでまだ現役だったことに驚いた。映像は彼の作品らしさを感じることができた。台詞とかエピソードはあまりに日本的なのでとてもヴェンダースの考えとは思えず、恐らくは共同で脚本を書いた日本人によりものなのだろう。役所広司の演技は流石だし(姪役の女の子も良かった)、良い映画だとは思うが、絶賛されるほどか?とも思う。主人公が今のような状態になるまでどういう人生を送ってきたのか、親との関係はどうなのか?自分の家族を持ったことはないのか?色々疑問に思うが全て観る人のイマジネーションに委ねるというのは少し無責任と思うのだが?今まで以上に公衆トイレを綺麗に使おう、と思った。
カンヌ映画祭の男優賞受賞作品です。(((o(*゚▽゚*)o)))♡。
本日TOHOシネマズシャンテにつ鑑賞しました。
カンヌ映画際の男優賞を役所広司が受賞したので楽しみにしてました。
ここからネタバレをします。
前半は、淡々と東京の渋谷のトイレ🚽
掃除🧹🧼のシーンがありますが、
これはこれでお尻洗いのノズル洗うシーンなんか感心しました。
テーマは、木漏れ日でした。
姪っ子、仕事仲間、音楽、古本、カセットテープ、フィルムカメラ、写真、植物🪴、
飲み屋、etcを通して、
人生は、溢れ日のように揺れながら時間が過ぎて行きます。
正直わからないところもありました。
(>_<)🥹🥲😆。
新聞紙を濡らして畳の上にまき
掃除するシーン。
カセットテープ。
陰ふみ、マルバツゲームなど懐かしいシーンが良かったです。
音楽に関しては、、、ごめんなさい🙏🙇♀️
でした。
今回は、なんと言っても
三浦友和、など出演者が素晴らしい方
ばかりで感心してしまいました。
٩(^‿^)۶。
この映画の関係者の皆様お疲れ様です!!
ありがとございます。
(((o(*゚▽゚*)o)))♡🤗。
言わずもがながまかり通る
朝、道を掃く篲の音で目が覚める。起き上がり準備をして仕事に出る。寝る前に読む古書と、カセットテープから流れる音楽に心をみたし、木漏れ日のような陰影と微睡みを浮かべて眠りにつく。当然同じじゃない毎日を同じように生活する無口な主人公、その想いは見る人によって言わずもがな。。。
ここ最近みた物の中にはあえて視聴者に問いかけるような、想像におまかせします的な省き方(省いてるように感じる)が見られて逆に入れなかったが、今作品は何も言わなくてもただじんわり入り込んでくる。語彙力がないのでこれ以上表現出来ないが、これが監督の違いなのか、国の違いなのか分からないが、非常に良かった。
ただ賛否別れるかな?
自分は凄く面白かったです。
役所広司凄い‼️
公衆トイレのロードムービーを成立させた関係者に拍手
中年独身男性トイレ清掃作業員の規則正しい日常。その作業場は、複数の建築家が丹精込めてデザインした一品もののデザイントイレ。中が丸見えで、鍵をかけるとガラスが一瞬で不透明になるトイレや、杉板小幅型枠のテクスチャの美しいRC打ち放しのトイレ、
童話に出てきそうなキノコ型や逆円錐型トイレ等々、その中には最新型のシャワートイレが設られていて、それらを職人芸のようにピカピカに磨き上げるのが彼の仕事だ。早朝街路を清める竹箒の音で目覚め、霧吹きで植栽に水を与え、自販機で缶コーヒーを買い、軽自動車で出勤する。東京渋谷、複数のトイレを車で移動。その移動の際に車内でかけるのがカセットテープで、激渋のセレクション。昼は鎮守の森の樹下で昼休みとフィルム写真撮影。仕事は日が暮れる前に終えて、銭湯の開店と同時に風呂を浴びて、レトロな地下街の飲み屋で晩酌、寝る前に本を読む。
そんな清貧を絵に描いたようような日常に、大事件が起こるわけでは無いけど、ざわざわと割り込んでくるのはやはり人間達だ。先ずはトイレの利用者、掃除中の看板を倒したまま去る若い男性、個室に閉じこもってた男の子を手を繋いで出してあげるけどそこに登場する余裕の無いヒステリックな母親・除菌ティッシュ。クズのような同僚清掃員、その耳が好きな子、なんか抱えてそうなガールズバー嬢。突然現れる親戚の女の子、その母親は運転手付きの車で女の子を迎えに来る。そう、彼は昔はそっち側に住んでいたのだろう。
休日には作業着をランドリーに持っていき、写真を現像に出し、引き取った写真を選別する。木漏れ日の撮影はファインダーを見ずに撮るので偶然の産物。そして小料理屋で一杯。そこのママがギターの伴奏で歌うんだけど、めちゃ上手いんだ、それは見てのお楽しみ。三浦友和もいい仕事してます。
公衆トイレのロードムービーを成立させた関係者に拍手。東京の中でも再開発されたピカピカの建築群でなく、小さなデザイントイレと、人々の息遣いがある下町、街中の鎮守の森、それらを繋ぐ首都高...を上手く絡めてくれた監督に拍手。エンドクレジットの最後に、小粋なオマケがあるのでお楽しみに。
ありふれた日常の中から、美しさや些細な幸せを見出だして、PERFECTな一日一日を
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて、2024年一本目。
本当は昨年中に観ようと思っていたのですが、仕事や休みは年末年始の雑務などで都合が付かず。正月休みにゆっくり観ようかと。
元日劇場は久しぶり。小さい頃は元日劇場は毎年恒例でした。(平成ゴジラvsシリーズなんかを)
昨夜は紅白などを見て(ポケビ&ブラピが良かった!)少し夜更かししましたが、頑張って早起きして正月の気分を感じつつ、隣町の映画館まで行ってきました。
静かながらもしみじみ染み入る“日本映画”の作風が正月にぴったりでした。
日本人が撮ってこその日本映画。それは勿論。
しかし時に、外国人が撮って改めて知る日本もある。例えば、リドリー・スコットが『ブラック・レイン』で撮った大阪のネオンギラギラのインパクトなんて、日本人だったら普通撮らないだろう。
本作は外国人から見た異色の日本ではなく、日本のありふれた光景や日常を美しく浮かび上がらせる。まるで小津安二郎監督のように。
それもその筈。本作の監督は、ヴィム・ヴェンダース。
言わずと知れたドイツの名匠。日本映画に造詣が深く、殊に小津敬愛者。
そんなドイツ人監督が描く、日本。
これが何の違和感もないほどの日本映画になっている。周りの日本人スタッフのバックアップもあっただろうが。
異国の街の片隅の、一人の男の日々の営みを見事描いている。
独り身の中年男性、平山。
朝早く起床。綺麗に布団を畳む。
歯磨き、髭剃り。植物に水をやる。
出勤の準備。着替え、用具、決められた所に置いた鍵や小銭を持って。
二階建ての古いアパート。目の前の自動販売機から缶コーヒーを一本買って飲んでから、車を走らす。
車内では必ずカセットで主に洋楽の懐メロを流す。
仕事はトイレ清掃員。東京都内の公衆トイレを幾つか周り、綺麗にする。
仕事ぶりは言わずもがな。実直、真面目、几帳面。便座の裏とか縁の陰とかウォシュレットのノズルとか、そんな所まで!?…って所まで丁寧に磨く。
黙々と。一切無駄がない。
仕事ぶりから分かるように、寡黙。無口。
でも、頑固で気難しい性格ではないようだ。
トイレに一人でいた子供に声を掛ける。ちなみに平山の第一声はこのシーン。その優しさにじんわりした。
トイレの使い方が分からない外国人に仕草で教える。
一方的に喋る若い後輩とも全く会話はないが、慕われてはいるようだ。柄本時生が演じるこのいい加減な青年が絶妙なウザさ。
昼休憩。コンビニで主にサンドイッチ。
仕事は夕方前には終わり、家に帰ると今度は自転車で近くの銭湯へ。
その帰り。駅地下商店街の古びた居酒屋でいつもの。
夜。就寝前に読書。
こうして一日が終わり、また一日が始まる。巻き戻したような同じ一日が。
端から見れば、何と特色も楽しみも面白味もない平淡過ぎる毎日。
休みの日も決まっている。行く所は、写真屋~古本屋~コインランドリー~行きつけの飲み屋。美人ママが“平等に”相手してくれる。
でも私、この平山さんの日常が分かる気がする。
自分の決めた日々のルーティンを崩したくない。違う事すると、何かちょっと調子が狂う…。
私もほぼ決まったルーティン。日々の仕事、休みの日の過ごし方(映画鑑賞)。たまの発散も時にはあるけど、基本変わらない。
平山さんも趣味はある。読書。カセット。カメラ。昼休憩の時、よく木々を撮る。苗木なんかを持ち帰り、育てる。
外国のありふれた日常がどんなものか分からないが(それともあまり変わりはない…?)、日本や日本人の…と言うより、誰の身にも置き換えられる人一人の何気ない日常。
その決め細やかさが秀逸。
それを体現したのは、言うまでもない。日本が世界に誇る名優。
本当に役所広司には、いつもいつも驚かされる。一体、幾つ引き出しを持っているのか。
数々の名作での名演。シリアスや自然体含め。
三谷作品なんかでは真面目そうな雰囲気が生み出す抜群のユーモア。
ダークな役だって。『孤狼の血』での荒々しさ、激しさ。
個人的近年ベストは『すばらしき世界』。
アニメ映画の声優も上手く、昨年は話題になったTVドラマ『VIVANT』で圧倒的存在感。
しかしそこにもう一つ、代表作と名演が加わった。
まるで役所広司に当て書きされたような平山という男。
本当に人柄や性格が滲み出る。と言うかこれは、役所広司のドキュメンタリーを見ているのか…?
本作での役所広司の台詞量はどれくらいだったろう。だが演技は、台詞を覚えて喋るより仕草一つ表情一つの表現の方が難しいと聞く。
あのラストシーンを始め、役所広司は本作で、演技をすると言うより、人一人を生きるという事を魅せてくれた。
トイレ清掃員という仕事への着眼点。
何でもヴェンダースが日本に来て、日本のトイレの素晴らしさ、心を込めて綺麗にする清掃員に感嘆したとか。
日々、当たり前のように使う日本人の我々こそ気付くべき。
印象的なシーンも。トイレに一人でいた子供とのエピソード。すぐ母親が来て、“トイレ清掃員”と握っていた子供の手を拭き、礼も言わない。トイレ清掃員って、こんなにも“汚い”と思われているのか…?
そんな私はどうだ? トイレのみならず清掃員やバキュームカーとか。職業差別ではないが、ハッとさせられる描写だった。
でも、親切にされた子供は忘れない。手を振る。優しきその人も笑みを浮かべて手を振り返す。
にしても、東京の公衆トイレには驚き!
お洒落な内装。極め付けは、普段はスケルトンだが入ってドアを閉めて鍵を掛けると中が見えなくなるあのトイレ…! 本当にあるんですか…?
トイレだけじゃない。我々が気付かぬ日本、東京という街の美しさ。
そびえ立つスカイツリー、橋やマンション街、その夜景。
その一方、住宅街や路地裏。昔から変わらぬ風景が今も残っている。
そんな大都会にもある自然。
すぐ身近に、こんなにも美しい風景がある。
やっぱり日本人の我々が気付かないだけで、外国人から見たら日本って美しいんだなぁ…。
気付かせてくれて、ありがとうございます、ヴェンダース監督!
私も住んでる周りから見つけてみよう。
美しいのは風景だけじゃない。
美徳。心。
平山さんの人となり。
ウザい後輩だが、知能障害の幼馴染みへのナチュラルな接し。
平山さんの微笑みが語っている。案外いい奴じゃないか。
その後輩がモーション掛けている若い女性。見た目は今時ながら、カセットからの音楽を気に入る。ちゃんと平山に返す。
馴染みの店、顔馴染みの人たちとの何気ない交流。
ある時姪っ子が転がり込んでくる。何か訳あり…。やがておじと過ごす内に…。
○✕ゲーム。
終盤、ある人物と影踏み。中年男二人で子供のように。
それら一つ一つが静かに心に響く。
まるで平淡な日常から些細な幸せを見出だすかのように、私もこの作品から些細ながらも温かい幸せを見出だしていた。
本当に人生はそうだ。
私にだって欲はある。宝くじが当たって、いい家に引っ越して、豪華な旅行して、美味しいものを食べて、悠々自適に暮らしたい…。
その一方、今のこの平淡な日常から些細な幸せを感じる時も。
それが感じられた時、しみじみと充実や満足が心や身体を包み込む。
人間って不思議。両極端の望みや幸せがあるのに…。
どちらが本当に幸せか…? それはその人だけの感じ方。
見てて、『男はつらいよ』の中からのある台詞が自然と浮かんだ。
ああ、生きてて良かったなぁ…と思う事何べんもあるだろ。その為に生きてるんじゃないか。
平山さんにだって不満や悲しみや切なさある筈だ。
私にだって。皆さんにだって。
こんな日の当たらない陰みたいな人生…。
本作、陰/影が印象的な描写を残す。
平山さんはトイレの“陰”まで綺麗に清掃する。
小説の中の“陰”という言葉。
よく夢で見る幻影。
影踏み。
陰が薄いとか、存在感がないなんて言葉がある。
断じてそんな事はない。
私たちは一人一人、存在している。生きている。光と陰を持って。
変わらぬ毎日…? いや少なからず、毎日何かが違う。
だから毎日毎日が美しい。
その一つ一つ、一コマ一コマ。
一瞬一瞬の美しさ。木漏れ日のように。
新年一発目、いい映画を見た。これも幸せ。
是非とも、米アカデミー賞(国際長編映画賞や願わくば役所広司の主演男優賞)にノミネートされて欲しい。
私や皆々様にとって、2024年が一日一日、“PERFECT DAYS”になりますよう。“PERFECT YEAR”になりますよう。
追記。
…と思っていたら、新年早々大地震が…。
東日本大震災以来の地震、津波、惨状に衝撃…。
命だけ充分守って下さい!
何も起こらない映画。素敵な映画。
渋谷区のトイレ掃除を仕事に、毎日同じリズムで暮らしている主人公の話。
基本的に、何も起こりません。というか、そのくらいの気持ちで観た方が絶対いい映画。
その中にさざ波のように起きる「ゆれ」を楽しむような映画です。
ビム・ベンダース監督って「ベルリン・天使の詩」の監督か。あの映画も好きだったなあ。街と人を撮るのが上手な人なんだね。
そして主人公を演じた役所さん(広司)、カンヌ国際映画祭 男優賞 受賞おめでとうございます!!
ある男が語る「影って、重なると黒くなるんですかね、変わらないのかな?」 に対して主人公が「黒くなりますよ」と力説するシーンがある。
あなたと彼女が出会っ(て後に別れ)たことに意味がある(重なった影は、濃い)のか、意味がない(重なっても、なんら変わらない)のか、という点を言っているのか、
私の暮らした昨日と、まったく同じような今日、それが重なったら濃くなるのか、それとも全く変わらないのか、という点を言っているのか。
いずれにしても、「黒いですよ。ほら、濃くなっていますよ」と力説するのには、深い深い意味がある。俺もそう思う。何もかわらないなんてこと、決してない、と。
主人公が、毎日眺める木もれ日、それが本作の主題です。ほら、なんにも起こらないでしょ。
だけど、素敵な映画なんだよなあ。すごい。
おまけ
本作内に登場する2つの書籍をググってみました。
・パトリシア・ハイスミス「11の物語」の中の一篇「すっぽん」は、ある出来事をきっかけに、話を聞かない母親に爆発してしまう少年ヴィクターの話。(Wikipediaから引用)
・幸田文の「木」:随筆。「樹木を愛でるは心の養い、何よりの財産」 父・露伴のそんな思いから、本随筆の著者である娘・文は樹木を感じる大人へと成長した。著者の透徹した眼は、木々の存在の向こうに、人間の業や生死の淵源まで見通す。北は北海道、南は屋久島まで、生命の手触りを写す名随筆。(以上、新潮社の紹介文から引用)
おまけ2
この感じ(何も起こらないけど素敵な映画)は、ジムジャームッシュ監督「パターソン」以来だなあ。気持ちがいい。そういえば大森立嗣監督「日日是好日」もそうだったか。
おまけ3
この映画とは全く関係ないが、「木漏れ日」と言えば、下記の実験をぜひ多くの人に知ってほしい。科学、つまり「『なぜ?』を突き止めたい」という心、突き止めた時の喜びに、年齢は関係ないことを心から感じることができる、小学生が行った実験記録です。
映画.comにはリンクはおけないので、ブラウザで 「木漏れ日の謎!すごいぞ!自然現象!」 でググってみてください。お手数です。
本当に難しい映画
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トイレを掃除して回る仕事をしてる役所。
その周囲で色んな出来事が起こる。
それをダラダラと映すだけの映画?
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評価が高かったので見に行ったが、今ひとつ分からなかった。
特に最初の30分なんて、役所の日々の生活を映すのみ。
読書して寝て起きて歯磨きして着替えてトイレ掃除・・・
帰りに一杯飲んでアパートに帰る・・・だけ。
無口過ぎて、口をきけない人の役なのかと本気で思ってた。
開始30分くらいでようやく、話せるって知ったからなw
それ以降も同じ感じで、小さなエピソードが起こるだけ。
・よく面倒見てた後輩が退職、その彼女に急にキスされる
・トイレに置かれた紙で見知らぬ人と○×ゲームをする
・姪っ子が家出して来て、なつかれるが、親に連れ戻される
・飲み屋の女将の元旦那がガンになり、女将を託される
地味ながら真面目に生きてる役所に共感はできたんで、
見てて退屈ってことは無かった。最初の30分以外はw
ただ何を伝えたい映画なのか最後までよく分からず。
何故こんな仕事を一生懸命するのか後輩が不思議がってたが、
最後までその理由が明かされることも無かったし、
勤続年数や前職など、どんな生き方をして来たのかも不明。
映画って難しいなと思わされる作品。
静かに語りかける、最高でした!
クラシカルでマインドフルネスに通ずるものを感じた。
役所演じる平山の生活は必要最小限のシンプルライフ。
物も必要最小限で携帯もガラケーでスマホを持たない。
「住んでいる国が違うんだよ」というセリフの通り、現世に多いスタイルとは一線を画す生活だ。
それでも平山は単調な日々に感じる感情の流れを素直に楽しんでいる。
「今度は今度、今は今」のセリフにもあるように今ここに集中して時間軸や概念にとらわれていない。
今あるものにフォーカスしつつ、自然体であるがままを受け入れている。素晴らしい。
そしてこの平山の魅力が劇中周りの人たちを巻き込んでいく。
洗礼されたシンプルの美しさについても最高のカメラワーク、展開で表現されており
開始20分間のほぼ平山の所作だけで作られている構成は圧巻でした。
情報過多でノイズの多い現代において取り入れるべき部分が多い。
タイトルであるPERFECTDAYSの解釈はひとそれぞれであるがこの映画で描かれる平山のクラシカルなそれは広告、スクリーンタイムの多さによって刺激される令和時代においてかなり価値のあるものだと思う。
木漏れ日の刹那を大事にしていきたい。
また脇役らの演技も最高で映画を邪魔することなくうまく調和していた。
劇中にでていた歌や小説らを聞いて見てからもう一回見たいと思う。
うーん、いいんだけど。
元々ヴィム・ヴェンダース監督が
僕は苦手。
淡々とした物語、美しい風景。
本来は好きなはずなんだけど、
これまでの作品もなぜかぐっと来ない。
本作も同じ。
トイレ掃除もなんだかキレイすぎるし、
晴耕雨読っぽい毎日というのも、
ヨーロッパ人が考える禅の世界な
感じがして、そのまんまという感想。
もちろん、ため息が出るような木漏れ日の
美しさ、ルーリードの見事な選曲と、
素敵な映像世界なんだけどなぁ。
好きだった方、ごめんなさい。
あくまで好みの話なので
お許しを。
平山さんに会えて良かった
大晦日の最終上映『PERFECT DAYS』をぶらりと観に行きました。この日のこの時間にベストチョイスな映画。しかも2023年のベストワン。
お客さんは10名に満たず。20代から70代まで。20代の若者に上映後にトイレで目が合うと何だか不思議な感じ。
『パリ・テキサス』のハリー・ディーン・スタントンや『ベルリン・天使の詩』のブルーノ・ガンツの影が被さり、ヴェンダース監督の優しさが染みました。どうやら光も影も重なると濃くなるようです。
連想ゲームが止まらず、小津映画の平山氏やジム・ジャームッシュのパターソン氏、アキ・カウリスマキの映画、そしてモネの絵などが思い浮かび夢に出てきそう。
音楽の使い方がまた最高。登場人物、それぞれの来し方を連想させる。
平凡で同じように見え、一瞬で移ろう光と影を切り取ること、それは映画のことでもありますね。そして、映画を愛することは、一人ひとりのかけがえの無い人生を愛することに通ずるかも知れませんね、平山さん。
会えて良かった。
豊かさは金でも物でもない
毎年、大晦日は一年の心の汚れを落とすため、感動作や生き方を見つめ直すような作品を選んで鑑賞しています。そして2023年の締めの一本に選んだのが本作。本当は公開日に観に行きたかったのですが、今日まで我慢してやっと鑑賞してきました。
ストーリーは、年季の入ったアパートで独り暮らしをするトイレ清掃員・平山の日常を淡々と描くというだけのもので、作品を通して描かれるような物語はありません。あえて言うなら、人生という長い物語のほんの一部を通して、平山自身を描いているような作品です。それなのにこれほど惹きつけられるのは、彼の生き方に魅力を感じるからだと思います。
平山は、夜明けとともに目覚め、植物に水をやり、身支度を整えると、缶コーヒーを手にして、気分に合わせた曲を聴きながら車を走らせ、目的のトイレに着くと無言で丁寧に手際よく清掃をしていきます。昼はベンチで木漏れ日を眺めながらサンドイッチを食べ、仕事を終えると銭湯で汗を流し、帰りに馴染みの居酒屋で一杯飲み、帰宅後は読書しながら寝落ちします。そんなお決まりのルーティンが休日にも存在し、ひたすら同じ毎日が繰り返されているように見えます。
しかし、平山の姿を通して、判で押したような日々の中にも、必ず異なる出来事はあり、同じ日々など絶対に存在しないことに気づかされます。その日にしか出会えないもの、気づけないもの、感じられないものがあり、それを一つでも多く経験することが、人生を豊かにしていくことなるのだと思います。そのためには、毎日を新鮮な気持ちで迎え、すべてのものに真摯に向き合い、心豊かに生きることが大切なのではないでしょうか。偶然できる木漏れ日の美しさに惹かれ、思わずシャッターを切る平山の姿は、まさにその象徴のように思えます。
平山の過去が直接描かれることはありませんが、運転手付きの高級車で現れた妹や彼女の言葉から、かつては裕福な生活を送っていたものの、父との軋轢から家を出て、以来妹とも疎遠となって久しいことが推測されます。おそらく人生のターニングポイントとなるような大きな出来事もあれば、作中で描かれる日常のさざなみのような小さな出来事が無数にあり、それらが今の平山を形作っていったのでしょう。毎夜、眠りについた彼の頭には、その日の出来事がぼんやりとした影のように現れます。彼の「影は重なると濃くなる」という言葉が示すように、人生に起きた無数の出来事が、人を変えないわけがないのです。その変化は、植物の生長のようにゆっくりとわずかなものかもしれませんが、やがて木漏れ日をもたらすような大樹となるのでしょう。姪のニコは、平山に木漏れ日のような穏やかな温かさを感じて頼ってきたように思います。
そんな平山の背後に、いつもスカイツリーが描かれます。当たり前のようにそこにあるものの、見る位置や角度、時間帯によってさまざまな表情を見せ、これも毎日同じではないと訴えているのでしょうか。それとも、圧倒的な存在感で誰もが見上げてしまう建造物として、そこにいながらも石ころ同然のように扱われるトイレ清掃員との対比として描かれていたのでしょうか。私は、これまで数え切れないほど見かけたトイレ清掃員をついぞ気にしたことはありません。しかし、私たちの便利で快適な生活は、自然の恵みと機器の発達によるだけでなく、こうした人々のたゆまぬ努力に支えられているのだと気づかされます。そう思うと、社会で働くすべての人たちに感謝の気持ちが湧いてきます。
ラストは、これまでの出来事を思い返すようなやわらかな平山の笑顔、そして滲む涙。彼の胸に込み上げる思いを想像して、こちらも熱いものが込み上げてきます。人生を長く生きた者ほど、多くのことを感じられるのではないでしょうか。一年の締めくくりにふさわしい、心に染みる作品でした。おかげで2024年も新たな気持ちで歩んで行けそうです。
主演は役所広司さんで、圧巻の演技に魅了されます。脇を固めるのは、柄本時生さん、アオイヤマダさん、中野有紗さん、麻生祐未さん、石川さゆりさん、田中泯さん、三浦友和さんら。
そんな満ち足りた日々
ヴェンダースが新作でとんでもない物を作りましたね。
古き良き日本映画のようで、ものすごく細くて美しい。
劇伴は無く、葉擦れの音くらいなのも良い。
また役所演ずる平山。これはヴェンダースの敬愛する小津の「東京物語」の平山からでしょうね。
箒の音での目覚め、小さな植物達に水をあげ、缶コーヒーとクラシックロックで出かける、粛々とするトイレ掃除、ふとした○✕ゲーム、木漏れ日の写真、仕事あがりの銭湯、福ちゃんでの一杯、寝る前の読書、電気を消し微睡の中で見る一日のこと、そして箒の音での目覚め。
何とも美しい、そんな満ち足りた日々。
実に素晴らしい作品でした。
役所広司が素晴らしい
事件や事故のようなドラマチックな事を描かなくても映画は成立する手本のような作品でした。
トイレの清掃員として働く平山という男の日常のルーティーンを淡々と描いていますが、日によってさまざまな変化があり
偶然のハプニング、出会い、天候、家族等々を上手に見せてくれているので最後まで飽きることはありませんでした。
ビム・ベンダース監督の映像センスも素晴らしく小津安二郎監督に影響を受けたというのも頷けます。
エンディングクレジットの”木漏れ日”の解説がテーマというのもわかりやすくて好きな作品になりました。
ラストの長回しの平山の表情が印象的でした。
どの年代の方にもお勧めいたします。
いつもの街が違って見える
気づかないでいたこと、見過ごしていたことを教えてくれる。
『パターソン』を見た時にも感じましたが
映画館を出た後、いつもの街が違って見えるなんて、ものすごい映画だと思います。
ビム・ベンダース監督には、渋谷がこんな風に見えているのか!
すぐそばにある小さな楽しさ、小さな不思議、小さな幸せに気づける目。
この世はこんなにも美しいのか。
無機質に見えていた都会にも自然があり、日々のルーティンの中にも様々な驚きと冒険がある。
公衆トイレを美しく保つということは、文化的な人間の尊厳を守るということだと感じました。
カセットテープの選曲が良い。
ちあきなおみの『朝日のあたる家』が好きなので、もし出演されていたら…と妄想が止まりませんでした。
無名塾の芝居が苦手なので…すみません
そこだけ。
劇場で拍手が
姪っ子の登場から
過去がわかってきますね
きっとこの職に着くまでに
いろんな事があって
そして今があって…
日常の有り難さや
ささやかな事も
きっと喜びや励み、希望に
繋がっているんだろう
人に優しくなれそうな
そんな映画と思う
帰り道
思い出して
泣けてきます
初めて終映後の拍手をみました
今年最後の映画鑑賞でした〜♪
何気ない日常も特別なんだと思わせてくれた
決まったルーティンのような日々の中に、他人との交流によって少し変化が加わる。
そんな毎日が主人公にとってはかけがえもなく大切なものなんだろうなぁ。
こんな物の見方ができる境地に達するのはいつなんだろう…
淡々とした日常に浸るための映画でした。
毎日をほぼ規律正しく生きている主人公の音楽や書物のこだわりと日常の中でわずかに心揺らぐ出来事の記録といった映画でした。私個人は劇中に使われた名曲の数々がとても素晴らしくグッと来ました。
さらに私の鑑賞環境がちょっと前時代的な小屋でまさにカセットの音源のような響きがまた輪をかけて没頭させました。
一瞬のリズムを慈しむ
2023年。ヴィム・ヴェンダース監督。東京の下町でトイレ清掃員として暮らす男。自らを律して単調な毎日を孤独に生きているが、音楽と光のリズムが男に降り注ぎ、男の人生を励ましている。「孤独に耐える」的な感じになっていないのがすばらしい。
亀戸あたりに住む男の10日間ほどの生活は寝ているときに見る夢も含めて極めて単調だが、カット割りには独特のリズムがあって楽しい。というか、事態は逆で、実は単調な行動の繰り返しと思わせて、起伏に飛んだ出来事がたった10日余りの間に次々に起こっていると見るべきだろう。音楽と光と編集によって複雑になっているだけではなく、実際に複雑な出来事が起こっているのだ。同僚が狙っているホステスになぜかキスされたり、昼食場所の神社の境内で若い女性に注視されたり、不思議な舞踏を舞うホームレスと遭遇したり、姪が家出したり、行きつけのバーのママの情事を覗き見てしまったてその相手の男に声をかけられたり、、、。だから、それなのに、「単調」と言いたくなるようななにげなさを作り上げているところがすごいのだ。
男が就寝前に読む本の選択がすばらしすぎる。フォークナー、幸田文、ハイスミス。これだけでただの単調な生活の男とは言えない凄味を感じる(きっと音楽の趣味もいいのだろう。門外漢だからわからないが)。だからこそ、世間に背を向けて「孤独に耐える」感じになりそうなところを、自然と世界を受け入れて、毎朝を空を見上げて笑顔になれるところが感動的なのだ。
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