「いい映画だけどちょっと長い」PERFECT DAYS さびたぬきさんの映画レビュー(感想・評価)
いい映画だけどちょっと長い
淡々と繰り返される清掃のお仕事をする日常。
何かありそうで、何も起こらないのがまさにリアルでした。
隣で寝ている人に団扇をヒラヒラと扇いであげたり、神主さんに向かって「この苗木!芽吹いてますよ!素敵なので持って帰って育てていいですか!?」と手を広げたり、平山さんの一挙一動が細かくて可愛らしくて、無口な性格も相まってとても魅力的な主人公でした。
日常の細かい描写を追うのはとても楽しかったですが、映画として起承転結を求めてしまう私の感性が邪魔をして、ちょっと長めに思えてしまった事が残念です。こういったゆったりした映画を楽しむ余裕さえなくなっちゃったんだな……と悲しくなりました。
最後の影踏みはファンタジー要素(どうして平山さんのいる位置が分かったんだ?や、お酒飲んでるけどここまでコミカルな動きするかな……?)がちょっぴり邪魔して世界観が曇りましたが、最後のなんとも言えない、感情の入り交じった平山さんの笑顔で全てキレイに流されていきました。
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