「パーフェクトな生活に思えてくる不思議」PERFECT DAYS Toninuさんの映画レビュー(感想・評価)
パーフェクトな生活に思えてくる不思議
主人公は、都内の公衆トイレ清楚人の中年男性。アパートで一人暮らし。毎日の食事は、昼に公園で食べるサンドイッチと晩御飯は焼きそばとビール。仕事終わりの午後の早い時間に銭湯に行く。週末には、小料理屋に行く。趣味は、読書とフィルム写真による風景撮影。この彼の日常生活がずっと繰り返されていく映画。
こう文字にしてみると、この映画の何が面白いのかまったくわからなくなる。でも、2時間以上の短くない上映時間の間、飽きることがない。そしてラストには、この主人公の社会からドロップアウトしたような日常生活が、羨ましくも思えて、たしかにパーフェクトデイズだよなぁ、という想いが心に満ちる。
ヴィム・ヴェンダースのマジックみたいな映画。
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