劇場公開日 2023年12月22日

「この映画のオーディエンススコアがなぜこれほどまでに高いのか、 自分にはわからないが、 役所広司という役者の演じる人物の好感度に大いに関係があると思っている。」PERFECT DAYS ドン・チャックさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0この映画のオーディエンススコアがなぜこれほどまでに高いのか、 自分にはわからないが、 役所広司という役者の演じる人物の好感度に大いに関係があると思っている。

2024年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

動画配信で映画「PERFECT DAYS」を見た。

2023年製作/124分/G/日本
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2023年12月22日

役所広司(平山)
柄本時生
中野有紗
アオイヤマダ
麻生祐未
石川さゆり
田中泯
三浦友和
研ナオコ

平山は渋谷区のトイレの清掃員。

朝起きると、歯を磨き、ヒゲを整える。
草に水を遣る。

アパートの1階の部屋から出ると、
家の前にある自動販売機から缶コーヒー「BOSS」を1本買って飲む。

青い塗色のダイハツ・ハイゼットに乗り込むと仕事に向かう。
青いハイゼットは珍しいと思う。
ほとんどのハイゼットは白かシルバーだろう。

このての車を買う場合、
ダイハツ・ハイゼットとスズキ・エブリイの2択で
大いに迷う人が多いと思う。

自分もそうだった。
どちらの車にも捨てがたい魅力がある。

トイレを掃除し続ける平山。
セリフはほとんどない。

この映画の最初のセリフは平山の同僚(柄本時生)のもので、
開映から28分後くらいだったと思う。

仕事を終えた平山は家に帰り、
自転車で銭湯に向かう。

10数分で入浴を終えた平山は銭湯のテレビで大相撲を見る。

銭湯を後にして、駅にある居酒屋に入る。

そこで一杯やりながらプロ野球中継を見る。

家に帰ると、文庫本を読む。

就寝の時間になると眠りにつく。

これが平山の平日の1日のサイクルである。

平山という人は間違いなく善良でいい人だろう。
しかし結婚はしていない。
子どももいない。

休日には、平山はコインランドリーで、

つなぎの制服などを洗い、
古本屋で文庫本を1冊買い、

いきつけのスナックで1杯やる。

家に帰ると本を読む。

就寝時間になると眠りにつく。

この映画はひょっとして何も事件や大きな出来事は
起こらないんじゃないかと危惧した。

だいたいその通りだった。

同僚が突然やめたり、

家出をした姪が訪ねてきたり、

その姪を妹(麻生祐未)が迎えに来たりしたが、

ほとんど何も起こらない平山の日常を
淡々と描く映画だった。

ビム・ベンダース監督といえば、
「パリ、テキサス」などで著名な人物だが、
その作品を見たことは一度もなかった。

「台北の朝、僕は恋をする」という映画は見てみたい気がする。

この映画のオーディエンススコアがなぜこれほどまでに高いのか、

自分にはわからないが、

役所広司という役者の演じる人物の好感度に大いに関係があると思っている。

満足度は5点満点で3点☆☆☆です。

ドン・チャック