劇場公開日 2023年12月22日

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「TOKYO一人ぼっち」PERFECT DAYS アツサミーさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0TOKYO一人ぼっち

2024年3月20日
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鑑賞方法:映画館

単純

難しい

この映画もストーリー性が皆無にて何が言いたいのか、何を伝えたいのか見る側の自由度が高い。日本人が日本でこの映画を見ても「アンデス2人ぼっち」の様な非合理性や非日常性はなく、逆にあまりにも私には日常的で同じ様に退屈な映画だった。なぜアカデミー賞にノミネートされたのか??です。
これをパーフェクトデェイズとタイトルした所に意味があるのだろうか。そもそもパーフェクトなど端から存在せず、その代わりドラマもドラスティックな展開もほぼない、それが大方の人のパーフェクトデェイだろう。ウクライナやガザ地区の様な安全が担保されてない場所とは設定が違う。
朝起きて、歯磨きし、植物に水をやり、着替えてボスの缶コーヒーを飲み、仕事に行き、公園で昼食を取り、残りの仕事をして、銭湯に行き、いつもの店で酎ハイと夕食を取り、読書をして、寝る。寝てる時に何某かの夢を見る。その夢にも意味はなく、モノトーンで時間は流れていく。
主人公の仕事圏や生活圏もルーチン化されておりほぼ変化はない。それでも何某かのイレギュラーは入り込む。例えば時々、若い子からキスされたり、姪っ子が家出してやってきたり、紙のマルバツゲームでやり取りしたり、スナックのママさんの元旦那と陰踏みしたり、仕事の相方が突然辞め、ダウン症の方が相方の耳たぶをさわれなくなったりと。

木洩れ日 光と陰の揺らぎ 陰は重なると濃くなる、 光は重なると熱くなる。何もない。何も残らない。本人以外には意味のない、でも選ばれた記憶だけが積み重なり、缶の中にストックされ、それが時々、漏れ出してモヤモヤとした木洩れ日となれば、パーフェクトな人生だったと言えるのです。

アツサミー
アツサミーさんのコメント
2024年3月27日

コメントを頂いたのは初めてかもしれません。ありがとうございます。読んでくれてる人が居るんだと嬉しかったです。
見てから一週間になります。皆さんのレビューも見ずパンフも買わず、思った事を書きました。
今改めて思うのは
・世界的な賞を取るにはそれなりの理由があるのだろう。
・映画の主人公と同じ様に、私を含め多くの人はパーフェクト・デイなのではないか。と言うことはこの映画は多くの人々にとっての応援歌。
・私は夕日を見ながら運転中に泣き出した事があります。役所広司の最後のあの場面、笑いながら泣き顔になる。禍福は糾える縄でぐっと飲み込むとああいう表情になる様な、それが蘇りました。

アツサミー
Socialjusticeさんのコメント
2024年3月22日

この映画もストーリー性が皆無にて何が言いたいのか、何を伝えたいのか見る側の自由度が高い。』とおっしゃていますが、私はこういう類の映画がすきなんです。
ユニークな感性を持っていらっしゃるので、コメントを入れたくなりました。悪しからず。

Socialjustice