「主人公は仏のよう。嫌味ではないよ」PERFECT DAYS jaikoさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公は仏のよう。嫌味ではないよ
ヴェンダース監督が、日本の俳優さん使って日本で映画をって、本当に?って役者じゃなくても思います。
小津安二郎監督を敬愛してる、っていうのは有名で
私の中では今でも「ベルリン・天使の詩」がベスト1にくるくらい好き。
で、この映画。渋谷のオシャレなトイレだなぁとみていたら、やはりはじめはそちらを撮ろうとしてたとのこと。
正直、日本に来たくなる観光ムービーみたいにも思えます。いや、最近、日本って、思ってるほど良くないから!みたいなことを伝えたいのかと思える映画も多いので。まあ、それも現実かもですが。
それはさておき、ああ、ヴェンダース好きだわー、ってやっぱ思いながら観てた。
だって日々が本当に愛おしくて人間として生きてるっていろんなことあるけど素敵だなって思えるから。
役所さんもそこを心得てるのか、楽しそうに日々生きてる姿を、演じてる感なく演られていて。素晴らしいですね。
歳を重ねるといろんな残像を抱えながら日々みんな生きてる。すごく共感する。この世界は夢が現実か…影は重なって濃くなるのか変わらないのかも人それぞれ。
自分の人生、どう生きるか…金でも権威でもない、人から見た価値なんて神様から見たらどうなのか。
けっこう仏教的な映画だな、主人公は仏のようだなって思いました。仏は身近なものですしね。
日本に来たくなる映画でしょう。ウェルカムです。
あと、曲がたくさん出てきて、懐かしい洋楽が多くてそれも嬉しくなりました。