「解釈難しくても楽しい世界」PERFECT DAYS ウルスアベイユさんの映画レビュー(感想・評価)
解釈難しくても楽しい世界
安っぽく役所さんの人生を振り返らないので解釈は色々だと思います。わたしは、エンディングのアップの長回しで、笑っているようにも、泣いているようにも、疲れているようにも、充実しているようにも、明日が楽しみだと言ってるようにも、いかようにも取れる役所さんの顔がすべてのような気がしました。
少なくても平山はこれまでの人生をしっかり咀嚼して、今の今を生きていると思いました。つまりは充実しているということです。キャッチコピーの通りです。憧れます。
映画はとても面白かったです。田舎の映画館にあんなに客がいるとは思いませんでした。どうでもいいことを考えながら観ていたので備忘録としていくつか書いておきます。
同じ場面をセリフ少なくして何度も何度も繰り返す演出、かなり前ですが小林政広監督の「愛の予感」を思い出しました。
あちこちにキャスティングの面白さがありました。日本人監督ならこうはならないかなと。石川さゆりさんは驚きました。川崎ゆり子さん出てたんですね。解説読むまでわかりませんでした。イメージ変わりましたね。
浅草の地下街、桜橋、隅田川など、わたしは18から24まであの辺りに住んでいたので懐かしく、ただ実際の平山の移動にはいくらか無理あるなと思いました。
三浦友和さんでやや無理やりまとめたような気もしましたが「わからないこと、世の中にはまだまだたくさんあるよ。でも終わりだ」にはグッときました。