劇場公開日 2023年12月22日

「PERFECT HIRAYAMA!」PERFECT DAYS レインさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0PERFECT HIRAYAMA!

2024年1月7日
iPhoneアプリから投稿

なんとなく内容の予測ができた上での鑑賞だったが、思った以上に淡々んと進んだ話。

終始、素敵な平山さんだった。

役所広司の平山演技・魅力によって成り立った映画と言っても過言ではない。無言のまま、一人芝居みたいに。
立派で、優しくて力強かった...極日常的な表情がここまでこの「公共トイレ宣伝映画」を劇映画にしたことに驚いて、、、感動した。

素敵な平山さんだった。

ヴィム・ヴェンダースが尊敬する小津から借りた名字。日本(東京)への愛が込められた名付け、愛が込められたローアングル、日本的なショットの数々....こんな空ショットで埋め尽くされ、「禅」を感じさせる映画だからこそ、役所広司の演技を最大限に引き立てたと思う。目が、平山さんから離れなかった。
(ロードムービーのように繰り返される日常から長〜い人生を感じさせるのも、また監督ならではのプレゼントかも。

素敵な平山さんだった。

現代のひらやまさんには家族がいなかった。小津のどの映画の登場人物とも違い、一人で生きている。けど、彼は決して不幸ではない。自力で生きていて他人には寛大で思いやりがあり、自分には素直で可愛かった。

こんな素敵な人間になりたかった。(なりましょう)
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レイン