「巡りくる朝へのときめきと感謝を胸に生きていく」PERFECT DAYS シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
巡りくる朝へのときめきと感謝を胸に生きていく
こんなにも透明感のある静謐な時間を体感できる映画は初めてです。ヴィム・ヴェンダースは、公衆トイレの清掃人である初老の男のつつましくも穏やかな毎日の繰り返しを淡々と描いていて、劇中では事件らしい事件も起きません。主人公の家は築50年くらいのアパート、趣味はカセットテープの音楽とフィルム式カメラ、1冊100円の古本の読書で、携帯はガラケーとアナログなライフスタイル。それでいて、彼の隠者のような毎日から目を離せず強く惹かれるのは、細くても他人とのつながりを持ちつつ決して争わず、平凡な日常の中にささやかな喜びをみいだす穏やかさが、現代の生活では得難いものだからだと思います。同じような毎日、でも少しの変化を感じ、今日も無事に朝を迎えることに喜びを感じる主人公の謙虚さ、清々しさが心に残ります。タイトルの意味がそこにあると気づき、とても満ち足りた気持ちになります。役者では、役所広司の自然な演技が胸に沁み入るようで、彼自身の代表作と言えます。他の出演者の皆さんも出番が少ないながらも、いい味を出していました。
この作品色々とどうかしてると思いますよ!
何も無いのが逆に凄いんですよねー
一緒に劇場を後にした若いカップルがめちゃくちゃ面白いって会話していたのには少しビックリで 若い人が見ても面白いって思うんだなあって思いました。
みかずきです
今年も、宜しくお願いします。
台詞の少ないドキュメンタリーのような作品でしたが、
役所広司の演技が際立ってしました。
特に、黙々と懸命にトイレ掃除をする主人公役の役所広司が、
台詞なしの表情、所作、だけで、主人公の心情を表現しているように感じました。
流石の演技力でした。
では、また共感作で。
ー以上ー