「いつまでも余韻が残り、尾を引く。」PERFECT DAYS たつきいさんの映画レビュー(感想・評価)
いつまでも余韻が残り、尾を引く。
平山さんのPerfectdaysは、誰でもできそうだし、どこにいても、いつでも見つけられそうです。憧れや羨ましさを覚える人も多いかも。
でも彼のPerfectdaysは、実は過去に葛藤、相克、ときには挫折などがないとしっかりと手にすることはできないものかもしれません。
平山さんが掴んだ生活は、いらないものは削ぎ落とされ、必要なものはルーチンに緻密に組み込まれ、これからも色褪せることのない堅牢なモノ。
彼の人生に落ちる過去の負の影が多ければ多いほど生活様式はPerfectに近づき、また幸せの密度も濃くなるように思います。エンディングで微笑んでは泣くのを繰り返すのは、過去と今の振れ幅の大きさゆえなのでしょう。
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