「ひとりだけど、ひとりじゃない」PERFECT DAYS CR7さんの映画レビュー(感想・評価)
ひとりだけど、ひとりじゃない
何も起こらないんだけど涙が止まらない。
確かに質素な日常の中にささやかな幸福を見つけるというテーマはあるけど、自分は違うところに心ひかれた。
平山は孤独なんだけど、孤独じゃない。
決して世捨て人じゃなくて、無口な性格ながらも世界に開かれてる。
飲み屋のおっちゃんとか、子供とか、〇×ゲームとか、木漏れ日とか。
大都会の片隅で、ひとり世界に開かれてる。
なんかね、尊いのよ。
平山と同じ境遇だったら人を恨んだり、羨んだりとか
その人の性格によってはあると思うんだけど、
平山はぜんぜんそういうところがない。
自分ももっと世界に開かれていたいと思った。
表現の仕方として、音楽とか映像とか芸術度が高くて、
かつ作品として心に訴えてくるところが多くて、
巨匠の面目躍如といった感じ。
過去作の「パリ・テキサス」と「ベルリン天使の詩」を久しぶりに見返してみよう。
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