「まさに「完璧な一日」、ヴィムヴェンダースの小津的日本。」PERFECT DAYS yep11016さんの映画レビュー(感想・評価)
まさに「完璧な一日」、ヴィムヴェンダースの小津的日本。
いつもと同じように起きて歯を磨く
いつもと同じように缶コーヒーを買う
いつもと同じようにトイレ掃除する
いつもと同じように焼酎を飲んで帰る
ああ、なんて完璧な一日だろう、とルーリードが歌ってる
ヴィムヴェンダースは健在、
誰にも描けない日本人的感覚で私たち日本人に「何が完璧か」を教えてくれた
とにかく東京がすばらしくうつくしい街だと思わせてくれる光の描き方
役所広司の台詞の少なさと佇まいは「すばらしき世界」同様眼を取られる、彼の存在感は他の俳優とは一線を画しこの圧倒的「役」の人となり言葉少ない彼の気持ちを知りたいと思いながらその映画の時間を過ごす。
そう「ベルリン・天使の詩」では天使の視線で街を俯瞰し、
「パリテキサス」では日常を捨てたハリーディーンスタントンが荒野を彷徨い人としてロサンゼルスを傍観し、
この映画では役所広司が東京を。
ああ、「まさに完璧な一日」、
良い映画を観た。
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