「言わずもがながまかり通る」PERFECT DAYS chittoさんの映画レビュー(感想・評価)
言わずもがながまかり通る
朝、道を掃く篲の音で目が覚める。起き上がり準備をして仕事に出る。寝る前に読む古書と、カセットテープから流れる音楽に心をみたし、木漏れ日のような陰影と微睡みを浮かべて眠りにつく。当然同じじゃない毎日を同じように生活する無口な主人公、その想いは見る人によって言わずもがな。。。
ここ最近みた物の中にはあえて視聴者に問いかけるような、想像におまかせします的な省き方(省いてるように感じる)が見られて逆に入れなかったが、今作品は何も言わなくてもただじんわり入り込んでくる。語彙力がないのでこれ以上表現出来ないが、これが監督の違いなのか、国の違いなのか分からないが、非常に良かった。
ただ賛否別れるかな?
自分は凄く面白かったです。
役所広司凄い‼️
みかずきです
平山は、過去の柵を捨てて清貧生活をしていますが、
彼の表情には、達観しているというか開放感がありました。
中盤で、姪と母親が登場して、彼の過去が少し見えます。
かなり経済的に裕福だったこと、父親と壮絶な確執があったと推察できます。彼は、特に人間関係の柵を捨てて開放されたと感じました。
だから、過去の二の舞にならないように人間関係に距離を置きます。
しかし、それでも、相棒は勝手に辞めるし、馴染みのスナックのママのところにも元夫が現れ、平山の心は乱れます。怒ります。ルーティンを破って沢山の酒を飲み、煙草も吸います。
平山のルーティンは、人間関係が穏やかで、順調であることが前提です。我々の生活も同様です。人間社会で生きている以上、当然です。
平山の清貧生活がDAYSではなくLIFEになるためには、人間関係に距離を置くのではなく、人間関係としっかり向き合わうことが必要だと思います。難しいことですが。
人間社会の中で、人は人との繋がり、絆を糧にして生きていくものだと思います。あくまで経験に基づいた私見ですが。
では、また。
ー以上ー