「日本ではごく普通の初老男性の日々...」PERFECT DAYS Yoppyさんの映画レビュー(感想・評価)
日本ではごく普通の初老男性の日々...
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想像するに若い人や海外の方々から見るとこの生き方は物珍しく新しく見えるのかも知れない。還暦をとうに過ぎて年金貰いつつそれでも働き続けている身にとってこの主人公の生き方はいわばデフォルト、多少の差があれ似たり寄ったりの生活、文庫本を古本屋やブックオフで買うか図書館で借りるか、カラオケスナックのママなのか食堂のママなのか、毎日のレモンハイか自宅での一合の酒か、皆とは言わないが誰しもが何らかの埋めきれない喪失や敗北感を抱えつつも音楽、世代的にはロック、で鼓舞しながら生きていく。この映画の救いは姪っ子の存在とスナックママとの微かな希望。なんと言っても役所さんだからどう転んでもモテない訳が無い。そこにまだ希望が有る。さて我々一般初老の男達はどうか?と言うと皆さんそれなりにUpgradeしながら満喫されていますよ、大きな喪失をたとえ抱えながらでも。何故ならそれが生き残って居る自分の宿命で有るから。
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