劇場公開日 2023年12月22日

「公共トイレの清掃員を生業としている中年男性の平山。 平山の毎日はだ...」PERFECT DAYS エミさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0公共トイレの清掃員を生業としている中年男性の平山。 平山の毎日はだ...

2023年12月27日
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鑑賞方法:映画館

知的

公共トイレの清掃員を生業としている中年男性の平山。
平山の毎日はだいたいがパターン化されているが、それでも毎朝、新しい気持ちで生活を営んでいる。

人によっては、取るに足りない人生に思うだろうし、トイレの清掃員という仕事は社会の底辺の仕事と思う人も居るだろう。
全く世界を意に介さず、独自の世界を形成する平山の生き様に、少し重なる部分があって、少ない台詞や少ない他人との関わりが愛おしくて、ラストに流れる『Feeling Good』で泣きそうになった。

私も業種は違うが、低所得なエッセンシャルワークに就いている。
たとえコロナで世界が激震していても、仕事を休めず社会で働いていたが、今だに、同じ仕事を、どこかで誰かと繋がることもあろうと思いながら続けている。

私も平山の言う、沢山の世界の1つなんだ…と思ったら、まるで人生を肯定されているようで、嬉しいことも辛いことも起こるけど、それでもこれからも生きることを続けていこうと思えました。
こんな、センスの良い、素敵な作品を世に送り出してくれたヴィム・ヴェンダース監督に感謝します。

エミさん