「日常劇場」PERFECT DAYS ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
日常劇場
まるで歯医者の診療椅子に身を預けながら眺める環境動画のような、取り立てて何かが起こることもない日々の暮らし振りがスクリーンに描き出される。
でも人間って大体そんなもんだろ。燦燦と降り注ぐお日さまの下に立ち続けるのは疲れちゃうし、影に影を重ねて暗から黒へ沈んでしまうのは怖くてしようがない。
木洩れ日の下、目を細めて見上げるくらいが身の丈に合って丁度良い。そんなことを想わせてくれる作品でした。
樹を愛でる、ひとっぷろ浴びて仕事の疲れを癒す、流した汗は馴染みの店で「お帰り」と声を掛けられ、喉から流し込んで補給する。
このように好意的に受け入れられる要素は沢山有りました、その反面、夜瞼を閉じてから映し出される残像のような振り返りのシーン、登場人物たちがふとした瞬間浮かべるけげんな表情、そして流す涙の意味がもう一つ理解足らずでおいて行かれるような気分も多少なりともありました。
そうは言っても、ワタシには馴染みのある江東・浅草(それも銀座線浅草駅のカオスな地下街!)・渋谷などの風景に「そうそう、アソコだ!」と心躍ったり、田中泯さんの素敵な踊りに物凄い存在感を感じたり、胸に染みる作品でした。
観る人によって受け取る感情は千差万別、評価が分かれるかもしれませんね。
バンクーバーはアップダウンもキツいので、ママチャリでは無理なんです😩。そもそも見たことないですが。
日本語の「いらっしゃいませ」すら、暖かく感じます😭…翻訳が難しいのは、言語が遠いからでしょうね。
共感ありがとうございます。レビューが良くて、みんなこの清貧な感じ、小津的な感じが好きなのかな〜と思ったけど私的には年齢のいった外国人監督の見たちょっと前の初老の日本人に思えてfitしない部分もありました。そう。おいていかれる感覚。