「10のうち10の生活」PERFECT DAYS Eijiさんの映画レビュー(感想・評価)
10のうち10の生活
徹底してデジタルを排除した生活
単調な繰り返しに近い生活
煩わしい人間関係を避けた生活
でもそこには、アナログの温かさがあり、モノトーンな時の流れとは違い、何かたしかなつながりが実感できる暮らしぶりが見えました。
それはまさに理想的な生活に見えました。
ヒラヤマさんは、「分からないことばかり」で終えることになる人生で全く正反対な生活を送っていたかもしれないところ、何かを覚悟した上で単純で単調なように見える生活を選んだんだと想像します。
単純で単調に暮らすことは、特に今の時代には決して簡単なことではないはずですから。
「何も変わらないなんてありえない」ことも理解して、そんな生活を大事に楽しんでいるように見えました。
似たようなリズムでの生活が続くなかでも、当然、静かながらも喜怒哀楽があり、決して同じ表情で過ごしていくということはなく、その一つひとつの表情にみせられました。
木漏れ日を見上げる表情、無機質な高速道路を見上げる表情、そんな細やかな違いでヒラヤマさんを表現されていたのが印象的でした。
それにしても、東京にはいろんなかたちのトイレがありますね。
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