「あるトイレ清掃員の完璧な日常‼️」PERFECT DAYS 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
あるトイレ清掃員の完璧な日常‼️
あるトイレ清掃員の日常‼️近所の老女の箒の音で目を覚まし、布団をたたみ、歯を磨き、ヒゲを整え、植物に水をやり、ユニフォームに身を包み、ドアを開けて笑顔で空を見上げ、缶コーヒーを一本、そしてお気に入りのカセットを聴きながら仕事のトイレ清掃へ‼️お昼に公園でサンドイッチを食べ、仕事が終わると銭湯へ、地下の居酒屋へ行き、眠くなるまで本を読む‼️休日はコインランドリー、写真の現像、古本屋、そして休日だけ通う居酒屋のママの歌声‼️映画は主人公・平山のそんな日常を繰り返し活写していく‼️セリフもほとんどなく、まるでドキュメンタリーのような地味な展開かなと思わせる‼️しかしカーステレオから聞こえてくる音楽は毎日違うし、平山が清掃するトイレは世界的な建築家がデザインした、芸術品と呼べるモノばかりで、同じはずの日常のルーティンに異なる彩りを与えている‼️ホントにトイレを見ているだけで楽しい‼️そしてそんな平山の日常に訪れる思いがけない出来事‼️同僚の恋愛沙汰、孤独を抱える同僚の恋のお相手、家出してきた姪っ子、わだかまりがある妹、平山が密かに恋心を抱く居酒屋のママ、ガンを患っているママの元夫・・・‼️もうホントに全編がヴェンダース監督の優しさに包まれているし、役所さんの名演が常に寄り添っているような名作ですよね‼️毎日同じことの繰り返しのようでも、一日一日違った喜びや悲しみがあり、新たな刺激がある‼️平山が毎日カメラで写す木漏れ日のように‼️時折挿入されるその木漏れ日のカットが、この作品をより美しく、より詩的にしていると思います‼️そして、平山のカセットテープから流れるストーンズやヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ヴァン・モリソンなどの名曲の数々も、サントラが絶対欲しくなってしまう素晴らしさ‼️ヴェンダース監督の最高傑作ではないかもしれませんが、最高傑作の一本である事は間違いないですね‼️
「この世界には、たくさんの世界がある。つながっているように見えても、つながっていない世界がある・・・」‼️
こんにちは♪共感コメントしていただきましてありがとうございました😊
音楽、良かったですね、私でも思いました。エンディング曲、欲しいと思いました。
役所広司さん、寄り添うような演技、その通り。優しい平山さんでしたね。🦁
さわさわと風に揺れる木漏れ日のカット、よかったですよね〜。
それを見上げるときや写真を整理するときの表情。ちょっと合図を送り足元のひこばえをもらってかえり、いそいそと湯呑みに植え付ける姿なども、平山さんを解釈し演ずる役所さんの所作のきめ細やかさに見入りました。そして、どんな場面にも生き生きとした空気が流れる作品だなと思いました。
活動写真愛好家さん
はじめまして。
すごく沢山の映画を観ていらっしゃるんですね!他の作品のレビューも色々と読ませていただきたいです♪
宜しくお願いします。
確かにこの作品のサントラ、あったら聴いてみたいです。
その歌の歌詞とかを考えて選曲してるのかな、と感じたので、歌詞を知ってみたくなりました。
みかずきです
平山は、過去の柵を捨てて清貧生活をしていますが、
彼の表情には、達観しているというか開放感がありました。
中盤で、姪と母親が登場して、彼の過去が少し見えます。
かなり経済的に裕福だったこと、父親と壮絶な確執があったと推察できます。彼は、特に人間関係の柵を捨てて開放されたと感じました。
だから、過去の二の舞にならないように人間関係に距離を置きます。
しかし、それでも、相棒は勝手に辞めるし、馴染みのスナックのママのところにも元夫が現れ、平山の心は乱れます。怒ります。ルーティンを破って沢山の酒を飲み、煙草も吸います。
平山のルーティンは、人間関係が穏やかで、順調であることが前提です。我々の生活も同様です。人間社会で生きている以上、当然です。
平山の清貧生活がDAYSではなくLIFEになるためには、人間関係に距離を置くのではなく、人間関係としっかり向き合わうことが必要だと思います。難しいことですが。
人間社会の中で、人は人との繋がり、絆を糧にして生きていくものだと思います。あくまで経験に基づいた私見ですが。
ー以上ー
共感ありがとうございます。
この世界にはたくさんの世界がある。つながっているように見えてもつながっていない世界がある。ある意味諦観なのかなぁ。無理して答えを求める必要はないってことなのかしら?
共感ありがとうございます。
何も起こらないちゃあ起こらないんですが、カサヴェテス作品とかと違って静かに時が流れていく感じが凄く観易かったです。晩飯はあの居酒屋で食べていたの?