「毎日のルーティンを頑張る事が幸せなのよ。」PERFECT DAYS 涼介さんの映画レビュー(感想・評価)
毎日のルーティンを頑張る事が幸せなのよ。
役所広司がカンヌで最優秀男優賞を受賞した映画という事で、かなりハードル高めて着席。
主人公の平山はベテランのトイレ清掃員。毎朝起きて布団を畳んで、歯を磨いて、髭切って、植物に水かけて、自販機でコーヒー買って、運転して仕事に。夜は本読んで、夢をみる。このシーン何度も何度も繰り返す。
平山は無口な性格。役所さん、ほとんどセリフ無し。こんなの初めて観た。こんなに喋らないのに、やけに優しい感じの人、周囲の誰からも嫌われてない。そんな人居る?そんな性格のせいで何か事件に巻き込まれるんじゃないかと思っていたら、ん?脇役の人達、すぐ出なくなっちゃう。平山の日常には関係ないってな。
特に研ナオコ、気付かない人、多いんじゃないかなってくらいの出演時間にビックリ。飲み屋のママの石川さゆり、唄、うますぎじゃね。
とにかく毎日事件が起こるのを待ってたので退屈しなかった。色んな事は起きるけど事件性はゼロ。それが幸せな日常なんだな。懐かしめの音楽をカセットテープで聴く。自宅のラジカセなんてモノラルだ。とても現代とは思えない楽しさ。最初から最後までラストシーンの様なお話。期待と違う展開で、結構楽しめました。
共感ありがとうございます。
仕事に真摯に取り組んでるんですが、周囲にこの仕事好きなんですか? と聞かれても答えない。この辺り、ヴェンダース監督が日本人ぽいと感じたのかもしれません。でも実際に結構居ますよね、こういう人。今ぱっと思いついたのが「シンゴジラ」の國村隼。