「トイレだからベンダースじゃないよね」PERFECT DAYS ばとーさんの映画レビュー(感想・評価)
トイレだからベンダースじゃないよね
以前から、カンヌの賞からみの作品とはどうも相性が悪いなと思っていたが、本作もその例外ではなかった。 映像は見事だし、役所広司の演技も素晴らしいんだけど、この脚本で映画化する必然性あるのとか思ってしまう。無名の監督、無名の主演俳優のインディペンデント映画だったら、人知れず消えていくレベルの内容じゃないかな。
たとえば、日々の繰り返しのくらしを淡々の描写していく作品だと「ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地」は好きなんだけど、本作は飲み込めなかった。
渋谷区の公衆トイレプロジェクトに絡んだ企画が端緒の映画だそうだが、企画会議で
「で、監督はだれに依頼しますかね?」
「トイレだけに、やっぱりベンダースじゃないの。ガハハ」
みたいな会話はなかったと信じよう。
お後がよろしいようで。
コメントする