「役所広司のすごさ」PERFECT DAYS may 929さんの映画レビュー(感想・評価)
役所広司のすごさ
役所広司の力量を見せつけられた。おそらく上映時間の半分以上は台詞がない。日々少しずつ変化のあるルーティンが映し出されるだけなのに、平山の一挙手一投足、表情から目が離せず飽きさせない。
なぜ平山が公衆トイレの清掃員という職業に就いたのか。なぜ1人なのか。はっきりしたバックグラウンドは最後までわからない。だけど家出してきたニコを迎えにきた平山の妹とのやりとり、ハグ、感情を抑えられず肩を震わせて平山が泣くシーン。私まで訳もわからず号泣。
説明がなくとも表情だけで心を揺さぶる説得力はラストシーンでも発揮される。
変わりないように見える毎日も、平山が愛でる木漏れ日のようにまったく同じ日はなく、些細な発見で人生って彩られていくのかもしれない。
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トミーさんのコメント
2023年12月25日
コメントありがとうございます。
キネ旬を立ち読みしたのですが、役所演じる平山は二代目の可能性がある事(読解間違いかも)が判り目から鱗でした。あとヴェンダースの脚本縛りは緩やかだったというのが意外でした。あまり事前事後の考察はしないのですが、今回は参照してみました。
トミーさんのコメント
2023年12月25日
共感ありがとうございます。
台詞が少ないと、一挙手一投足に注視する所があると思うのですが、役所さんは見事に応えていたと思いました。また詳しくは描かれないのですが、何かあるんだろうなという加減も良かったです。