「no music no life」PERFECT DAYS puccinoさんの映画レビュー(感想・評価)
no music no life
クリックして本文を読む
隙間なく密集した無機質なビル群の隙間の中をグルグルと駆け巡る首都高速と忙しなく先を急ぐクルマたち。
人と車が行き交うどこにでもあるような情景に時折り現れるスカイツリー。
昭和の雰囲気が漂う人情味に溢れる下町の日常。リアルな東京。そして彼の存在。
どんな人間に対してもあんなに優しい表情ができるなんて、自分にはとうてい出来ないな。
彼がこれまでどんな人生を歩んできたのかはわからない。
でも毎朝空を見上げた時に見せるあの優しい笑顔の表情から伝わって来る。
彼は自分で選んだ人生を一人で生きていく時間の流れを穏やかな心で愉しんでいる。
とても穏やかな映画でした。
彼の住んでいる町に行ってみたくなりました。
そこに行けば彼に会えそうな気がして。
彼は毎朝仕事に向かう時、慌てがちに玄関の扉を開け、
外に飛び出したと同時に空を見上げ笑顔を見せる。
朝の澄んだ空気を深呼吸。
体の中が清められるような感覚。
湧き上がる幸せな気持ち。
昨日の出来事やトラブルや悩みは浄化され清々しい気持ちでまた1日が始まる。
そしてあの笑顔。
自分もそんなふうになれたらなぁ…と思いました。
追記
昭和のウイスキーのCM のようなカットがあり役所広司にしか出せないあのシブさ。
あんなふうになれたらなぁ…とまた思ったのでした。
コメントする