「二人のターニングポイントを目撃した」メイ・ディセンバー ゆれる真実 エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
二人のターニングポイントを目撃した
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序盤、過去の出来事がざっくりと語られた。
36歳の女性グレイシー(ジュリアン・ムーア)と13歳の少年ジョーの恋。グレイシーは罪に問われ服役し、獄中で子どもを出産、出所後に結婚した。
これは36歳になったジョー(チャールズ・メルトン)と59歳になったグレイシー、そして二人を題材にした映画でグレイシー役が決まったハリウッド女優エリザベス(ナタリー・ポートマン)の物語。
⚠️以下、ネタバレ注意
色眼鏡をかけて二人に近づいたエリザベスだったが、何事もなかったかのように幸せに過ごす二人がいた。「期待した真実」など存在しなかった。
観る我々は幸福に満ちた蜜月があったことを確信する。さらに二人の間に生じた修復不可能な亀裂の存在を知る。
男盛りのジョーを受けとめることが厳しくなったグレイシー。グレイシーの手のひらに乗っかった人生に対する疑念が増大していくジョー。
思ってもいない終着点だった。まさに二人のターニングポイントを目撃した。
それにしてもトッド・ヘインズ。「キャロル」でも感服したが、今作も上手いと唸ってしまう秀作だった。
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