「とにかく美しい調理シーンだったなぁ」ポトフ 美食家と料理人 Mimozaさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく美しい調理シーンだったなぁ
小学生の頃(昭和)、給食が食べられずひとり残される辛い日々でした。そのせいか、大人になってからフレンチのコース料理は苦手意識しかなかった。フレンチはお皿の上を全部食べないと次が出てこないし(フォークとナイフを揃えれば残しても下げてくれるとは知らんかった)、食べたかどうかをギャルソンにチェックされる視線が痛くて。
そんな私でも冒頭の調理シーンには目を奪われました。最低限の指示+阿吽の呼吸、手際良い進めっぷりに「どんな料理ができるのかな」とワクワクしました。映像が美しく、小鳥やネコの鳴き声が聞こえるのもいいですね。
ドーンと大きい銅製の鍋。これって何人分?30人分くらい?と思っていたら、たったの6人分!美食家の皆さんの食べる量はすごいのね・・・。仕上げのデザート(ノルウェー風オムレツ)もワンピースの量が多いことにびっくり。なぜノルウェー?ってことより、そんなに食べられる?と思ってしまいましたよ。美味しそうでしたが。
それにしても何度もオーブンに入れたり、何度も漉したりと、フレンチは本当に手をかけて料理をしているのだと改めて感心して観ていました。
新しい料理人の面接の時、ドダンの説明が文学的かつ抽象的で美しい表現でした。それを理解してお皿に具現化できるウージェニーは天才ですね。ジュリエット・ピノシュは「ショコラ」同様に魅力的な女優で「Winterboy」も観たいです。
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