劇場公開日 2023年12月15日

「ズアオホオジロの食べかたは勉強?になった」ポトフ 美食家と料理人 ばとーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ズアオホオジロの食べかたは勉強?になった

2023年12月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

とにかく映像が素晴らしく、繊細な照明と撮影で屋外はモネ、室内ではフェルメールやレンブラントのようなうな美しい映像が展開します。調度類もとても豪華。劇伴は一切なく環境音と生活音だけで、素晴らしい料理の数々がその調理過程とともに描写されます。

料理、とくに調理に興味があればワクワクする映像の連続ですが、そうでないかたは退屈に感じるかもしれません。

ストーリーはトレーラーから勝手に「皇太子に豪華な晩餐に招待された主人公が返礼として彼を招いて単純ながら洗練を極めたポトフでもてなして感動させる、という利休の逸話か美味しんぼの美食対決」みたいな話を想像していたら全く違いました。料理を介在して愛し合う男女と、その別れ。そしてその失意からの復活もまた料理という料理が主役の物語。

時代は1880年代ぐらいか。田舎の、しかし豪華な館で暮らす料理研究家?の暮らしぶりにはスノビズムを感じるかもしれないが、まあアートってこういう富裕層がいないと成立しないよね。ところで、劇中で出てくるジビエの独特な食事作法は帰宅後調べたら、香りを逃がさないためと見苦しい食べ姿を見せないようにするため、だそうです。

ちなみに調理場のシーンでたびたび屋外でネコの鳴く声がしてて、登場を期待してたけど一度も姿を見せなかった(ネコ好きとしては残念)

ばとー
トミーさんのコメント
2024年1月14日

あの頬被りは気になってました。すっきり! 確かに小鳥は汚い食べ方になりそうですね。ありがとうございました。

トミー