「キメラ」墓泥棒と失われた女神 LaStradaさんの映画レビュー(感想・評価)
キメラ
不思議なダウジング能力で地中の古代遺物を見つけ出す事が出来る男のどこかとぼけた不思議なお話です。
「この映画は一体どこに向かってるの?」と戸惑い、彼のダウジング能力の意味は分からず、失われた婚約者の物語も一定点から深まらず、歌の先生も訳が分からず、新しい恋も進むような立ち止まる様な、お話はひっくり返ったり裏返ったりを続けます。本作自体が、原題の「Chimera」(頭と胴体がライオンで背中にヤギの頭がついており蛇の尾を持つギリシャ神話の妖獣)の様な多面性を次々繰り広げるのです。でも、一つ一つの場面に惹かれている内に物語は振り出しに戻り、結局何だか幸せな気分。これは遣られたなぁ。
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