「某か受賞というのは映画詳しい人に刺さったということなだけで」落下の解剖学 maruさんの映画レビュー(感想・評価)
某か受賞というのは映画詳しい人に刺さったということなだけで
クリックして本文を読む
たまにしか映画みない一般人にはわからないです。
検察が嫌なやつで裁判官が裁判に無関心で決だけ下す感じの人で、映画は7割法廷のシーン。法廷映画。ドラマ「リーガル・ハイ」からテンポのいい台詞回しや勧善懲悪の爽快さを無くした映画好きが好きそうな映画。展開がゆっくりすぎて、オチは伝家の宝刀「わからずじまい」。結局なんなだったの?という感じ。
「他人からどう見えているか」を問うてる映画だとしたら、犯人は、弁護士だし、息子ふぁし、妻だし、インタビュアーの学生だし、犬がぶつかってどーんで落ちたもあるし、鑑賞者に委ねられる!的な……いやいやある程度は示してよ。
頭の殴られたあとの説明がないってことは、他殺の匂いを残すけど、下にぶつかったかもしれないし、もしかしたら不倫を知ってインタビュアー来て(またか!?)と無茶苦茶苛立って自傷して、妻に罪を着せようと夫が自殺したかもしれないし。無限のオチが考えられる。
人の形を暴く解剖学って当てにならないね。「落下の解剖学」、人生が落ちていくその様を解剖したのかな?哲学チックですね。インテリジェンスに振り切った映画で、だったら予告編もサスペンスサスペンスして煽らなくてもいいのにと思いました。予告編が悪いかも。
韓国版ポスターに犯人はこれだ!的な印象を抱くなら、このジャケットも「犯人はこいつらだ」という映画のコンセプトには乗っかってて見事なのだと想う。
賞を獲った事で完成に至った映画。これは賞を与えないと(難解な映画だーで終わるぞ)と、賞を与えたことで(何があるの?)という私みたいに深読みする一般人が増えていく。良質は良質、とても良質です。
コメントする