「そんな事まで明かされるのかよ」落下の解剖学 ランタイガさんの映画レビュー(感想・評価)
そんな事まで明かされるのかよ
検察側の追及は容赦ない。そんな事まで明かされるのかよ。弁護側は真実はどうでも良くて陪審員への心象を良くするんだってちょっと厳しい戦いなんじゃない。
ドイツ人とフランス人がロンドンで出会って彼の故郷のフランスでの生活を選ぶ。ドイツ人の彼女は母国語を話す事がなくなり英語で暮らすも裁判では仏語で話す事を要求される。
作家としてヒット作を出した彼女と、その作品は俺のアイデアだったと卑屈になって行く彼。
二人の生活がすれ違って行く。でも言ってみれば当たり前でそれを乗り越えて行くのが人生だとも言えるんだけどなあ。
自分の時間って何だろう?料理したり掃除したり洗濯したり子育てしたり生活の全てが生きると言う事じゃないの。確かに彼女は好きなように過ごしているかもしれないけど、それは家庭内であっても隣の芝生が青く見えるだけかもしれない。
そんな風に思うとどちらにしても動機が弱い。
でももし周囲に彼女への疑惑を抱かせる為に彼が故意にふっかけて録音をしたのだと考えるとまた違った解釈が出来るわね。
そしてラストシーンで彼女に寄り添った犬(スヌープ)は何を知っているの?何を依頼されたの?
「ザリガニの鳴くところ」では無罪判決に「よっしゃー」と思ったけど今作はそうなりませんでした。
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