「枯れてますが、春の気配がありましたね」枯れ葉 ジュンヤさんの映画レビュー(感想・評価)
枯れてますが、春の気配がありましたね
登場人物、街並み、全てが枯れています。
素朴というか、無機質というか、家の内装、店の食器類、出てくる全てが味気ない。
これは北欧が全体的にそうなのか、わざと狙ってやっているのだろうか?
登場人物もリアクションが薄い。会話もシンプルなんですが、ときどき自虐や皮肉が入ったジョークを言う。久しぶりに電話をして、
「誰?」
「あんたが見捨てた酔っ払いだよ。」
ここでクスリともせずに、そのまま会話が続くのが見てる方は笑えるのですが、話をしている当人達は相手のリアクションが全くなくても、違和感なく会話を続けていて、独特のノリというか、日本でいう粋や野暮のような空気感があるように思いました。
非言語コミュニケーションが多くて感情が読み取りにくいけど、大事な時は行動を起こしてちゃんと気持ちが伝わって、なかなかいい映画でした。
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