「帰って来たカウリスマキ。」枯れ葉 kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)
帰って来たカウリスマキ。
やれ北欧家具がおしゃれとか、国民が政府を信頼してる福祉大国とか、とかく昨今我が国では持ち上げられがちな「北欧」の片隅で、地味にスタイリッシュで、有体にいえばお金のない若くもない市井の人を見事に描き切ってくれた。
ジム・ジャームッシュへのオマージュもボーナスカットでした。
おもしろうて、やがて哀しき哉、でも希望の灯をありがとう。
そういえば、途中、主人公の女友達が「男なんてみんな同じ型からできた鋳物みたいなもの」みたいなセリフが。ちょっと アップデイトされたカウリスマキを見た気分。
こういう映画を見た後は、電車の車内でもレジのお姉さんに対しても、みんなそれぞれの人生をぼちぼち生きてるんだよね、っていう人類愛を自ら感じてしまいます。
ウクライナのラジオ放送、実に佳き伴奏者だったと思います。
音楽の使い方が秀逸。
フィンランドのKARAOKKE、マダムのMC付きで、店中の人の前でのど自慢なんて、なんて素敵!笑。
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