関心領域のレビュー・感想・評価
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そこは「幸福」や「夢」を掴むとこかあ?
そういう大前提でのボタンの掛け違いがあるから「幸せの団欒」が「不気味」で仕方がない。そんな中、妻の母は多少「心」があったのかも。
仕事というか工場にでも行くように出かけていく主人公一家の父親。子どもたちも何かを見ないようにしてるとか我慢してるとかじゃない。それが当たり前になってるんだよね。
本当にこれが収容所の隣でなければ、平凡なファミリーの日常なんだけどなあ。
BGMがほとんどないのは映画としての効果はある。それはエンドロールも含めて。
ラストらへんの清掃の場面。あそこだけ現代なんだよね。それも何かのメタファーになってるのかもだけど、考えるのが少し怖い。父親病気なの?でもそれを考察するのが怖い。
強烈なインパクトを与えた問題作という点では★5であるのは間違いない。収容所内をまったく見せないのに気になって仕方がないというのも制作側の手腕だよね。
誰でも言いそうな感想は言いたくないな。多分そんなちゃちなものではないと思うんで
愛の反対
得体の知れない反響と、ほんの些細な家族の営みの描写が怖い。
時間が飛んで「施設」を清掃する人々を追っているところが印象的。
それら管理していく人しかり、この作品しかり、こうして歴史は
継承されていくのでしょうか。
自分にもどこか身につまされるところがあった。
暗澹たる気持ちしか残らない映画
私の住む街に小学校と動物保護センターが隣同士に並んで建っている場所がある。
その、保護センターでは犬や猫など動物の殺処分も行っている。
大多数の子供(隣の学校に通う小学生)はそのことを知らされていないだろうが、授業を受けている時や友達と遊んでいる時に、子供たちのすぐ近くで、動物たちの命が奪われているという事実がある。
もちろん、動物の命と人の命を同列に論じることは正しくないのだろうし、哲学的な小難しい話になってしまうのだが、その子供たちは(子供たちが事実を知れば、ショックを受けることがわかっている大人たちを含めて)『無知のヴェール』に守られてるから、普通の生活をおくれるんだよね。
ただ、これは自分たちの生活圏内で起こっていることでも、日本から遠く離れたウクライナやイスラエルで起こっていることでも同じこと。
人や動物を不幸から救いだすことより、自分たちの平穏な暮らしを優先してしまうのが人間だからね。
自分の私財や命を投げうってでも人や動物を助けようとする人をヒーロー扱いするのはそういうことだよね。
さて、前置きが長くなってしまったが、映画の話。
第二次世界大戦のさなか、ユダヤ人の大量虐殺が行われているドイツの非日常の中の日常を描いた映画。
アウシュビッツでユダヤ人が大勢殺されているのに、その近くで幸せそうに暮らす家族の様子を描いたお話。
第二次世界大戦から約80年。
こうした事実(アウシュビッツなどでのユダヤ人大量虐殺)を文字でしか知らない人も多いだろうから、映像に起こすことは一定の意味はあるんだろうが、目新しさが皆無のため、ある程度の年齢の人たちには、擦られまくった題材を繰り返しているだけにしか思えないかもしれない。
まぁ、ドイツは戦争に負けて、侵攻して来たソビエト軍などに(一般人も含めて)めちゃくちゃにされるからな。
因果応報というか、結果的に『ホロコーストは自分たちとは関係ない』では済まされなかったんだよね。
個人的にはそこまで描いてワンセットではないかと感じた。
普段は優しいお父さんが平然と捕虜移送の話をするシーンやラストの殺されたユダヤ人たちの履いていただろう、大量の靴には多少、ゾッとさせられるところもあったが、ドイツ人たちが殺したとされているユダヤ人の数はあんなものじゃないからね。
ちょっとリアルには感じられなかったな。
映画自体はとても地味で、ハッキリ言って退屈。
まぁ、題材が題材だけに仕方の無いところはあるにしても、映画はエンターテインメントだからね。
観客はお金を支払って楽しむために映画館に行くもの。
観客を楽しませることを放棄して、自分(監督)の撮りたい内容を一方的に押し付けるのは自己満足映画としか言いようがない。
淡々と事実だけを流して、解釈は観客に丸投げってスタイルもどうかと思う。
難しい題材だけに下手に監督の主観を入れれば、確実に否定的な意見が出るだろうからな。そこから逃げた感もある。
観ていてまったく楽しくないし、暗澹たる気持ちを抱えて映画館を出ることになるだけ。
個人的には誰かにおすすめすることは120%有り得ないほど、何がしたいのかわからない映画だった。
ただ家族の幸せを守りたい一心。
冒頭は素晴らしいと思いました。常に、呻き声や叫び声、銃声、怒号、狂気の旋律の上で、ただ家族の幸せだけを夢見た市井の家族の姿が映し出されます。最後までその方針を貫いて欲しかった。また、主人公の母や、息子は薄々勘づいていく描写もあり、決して無関心を強調している映画ではないとも感じました。後半からは監督が変わったかのように、よくあるシーンが続きます。そして最終的に、真実より勝るものはないわけで、それら遺物を映し出すのは、映画表現として、放棄に近いものを感じ、憤りを覚えました。エンディングロールも、シュニトケを二番煎じしたような楽曲でさらにがっかり。申し訳ありませんが、おすすめ出来ません。
まさか観終わった後に震えがくるとは!
ドキュメンタリーのように淡々と話が進んでいくのですが、なぜか映画にどんどん没頭していくようで、一度も集中力が途切れることはありませんでした。この映画で普通の健康状態の人間なら寝ることはないと思います。
最後の場面で、ルドルフは2回程吐き気をもよおす場面が撮し出されます。ルドルフに何か異変を感じ、只事でないと感じました。
その後に写し出されるアウシュヴィッツ強制収容所のような施設に無数の靴に何かを感じました。
無関心で当たり前のようにホロコーストをしている恐怖とルドルフに起きた異変の恐怖に、なぜか鑑賞後震えがきました。やはり、映画の出来が良いからだと思います。
関心とは何だろう
映像と音がとてもかみ合わず心がざわつきました。
奥さんの理想の生活を手に入れたと話すのが一番怖かった。
はたから見ていると、何の犠牲の上で成り立っている生活なのかが
想像できるだけにとても怖かった。
非常に心に残る作品。
無関心家族。
アウシュヴィッツ収容所施設の塀一枚隣に住む家族の話。
収容所から聞こえる罵声や悲鳴が聞こえるなか、収容所の所長でもあるルドルフ家族の日常を描く。
本作の予告で目にした恐怖、ホラー的な要素は正直感じなかったけど、収容所の隣で何も気にせずに普通に暮らしてる事、慣れてしまってるって事が恐怖!?って事なのかな。
この手の作品、歴史好き、アウシュヴィッツ収容所に詳しい方には刺さるのかもだけど、私には本作の良さは分からなかった。
ラストの転属先の長い暗い廊下で見た「そうじをしてる女性達の光景」は未來が見えた的な?あえて恐怖、ホラーを感じたのは使用されたBGMと何かを唱えてるようなエンドロールだけだった。
あとセピア色に変わって、夜の闇で果物持った彼女は何してたの?
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