劇場公開日 2024年5月24日

関心領域のレビュー・感想・評価

全499件中、41~60件目を表示

4.0無関心の恐ろしさ

2024年12月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

知的

難しい

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近大

4.0関心領域というタイトルが、どうしても気になって観てしまった

2024年12月6日
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オープニングの不気味すぎる音楽から、野鳥がさえずりまくる《のどかな家族のピクニック風景》に変わっちゃう、台詞のやり取りによる展開もなく、わかりやすい説明もなく、意味ありげなエピソードだけが断続的に展開する、そうしたイメージの断片が無暗に想像力をかきたててくる、エンディングロールの不気味な音楽まで、あっという間だった(という気がする?)

ごくごく当たり前に幸せな家族の日常生活って大事だけど、無関心じゃいけないものってのも世の中にはあって、そうしたものがごく普通に並んでいる状況なんだよね、すぐ隣にとんでもない施設があるんだけど、ヘス一家にとっては、目に入っていないというか、気にもしていないようなんだよね、ヘス夫人ときたら、自然に囲まれていて子供たちにとっては最良の環境とさえ思っている節があるね、

で、その相反する二つのものが普通に並んでいて、ギリギリのところでシンクロしたりするシーンが、これでもかと繰り返されるところが怖いし、それが監督の意図だろうね、

こうした忘れてはいけない悲惨な歴史について、そのまんまのリアルでなく描ききっているところが凄いんだけど、もう最初にアウシュビッツの焼却炉の性能みたいな話を淡々としているとこでキツくなったわ、いい映画であり、戦争の理不尽さと不条理さをこれまでとはまったく違う方法で喚起させる役割は充分果たしている、本当に痛いとこをうまく突いているよね、

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クラウディア🫶

2.5久々の超難解作品

2024年12月2日
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家で見ると、音の迫力がないのもあって。
最初収容所の音だとよくわからず、ボリュームあげたほど。

見ている方の想像力が求められるし、設定がわかっていないと。
難しい気がする。

レントゲンっぽい撮影のシーンや、急に妻の母が帰ったシーン。
想像と合ってるのか??
などと、個人的にしっくりきませんでした。

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ゆき@おうちの中の人

3.0穏やかな生活

2024年12月1日
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鑑賞方法:映画館

怖い

寝られる

アウシュビッツ収容所の外周に建てられた所長一家の平穏な生活を描いた作品。彼らの中ではユダヤ人はすでに人間ではない存在としてとらえられているがゆえの平穏。人権という理念が幻想と化せば、奴隷制さえ当たり前であった人類としては当然の感覚かもしれない。
ある意味怖い映画で、すでにホロコースト映画を飽きるほど見た人には新鮮かもしれませんが、やはり平穏な一家の様子だけでは映画として少し刺激が足りない感じでした。

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FormosaMyu

2.0スマホ一つで無惨な出来事を知れる現代への風刺画

2024年11月30日
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鑑賞方法:映画館

2024年劇場鑑賞61本目 凡作 40点

類を見ない意欲的な作品

故意に取り込むも、わざとらしく無い不穏な音や声、でも広がっている絵はそれを感じさせない豊かな暮らしを送る家族

壁を隔てた先には残酷非道な仕打ちがされていることを疑問にも思わない、無関心であり何も気にも留めない子供達の黄色い声がなんとも悍ましい

スマホ文化が生まれて早15年ほど経過しているが、日に日に便利になっていく一方だ

というのも、スマホ一つで近所も地方もまだ見ぬ世界のどこかでさえも、無惨な出来事をスクロール1つで知り得ることが出来てしまうこんな現代が、それをへぇ〜と消化して、当事者意識は無いにしても、まるで一つの映画を見終わった後に多くの人が感じる、エンタメを一つ消化した程度に過ぎ去ってしまう、そんな我々のこんにちを子供たちから感じた

そんな風刺画ともとれる今作を、もっと気づき受け取れる部分もあったに違いない、、、無念

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サスペンス西島

3.5怒りが込み上げたりとか、しませんでした、わたし。

2024年11月18日
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chibirock

4.0環境が人間を変え怪物を生み出す。ある意味ホラー映画

2024年11月2日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

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デッキブラシと飛行船

4.0胸に迫る音響。ずしりずしりと響く。流石アカデミー賞音響賞!

2024年10月26日
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ホラーの様にすごく恐かったです。グロいシーンが無いのに恐い。
戦争というものの本質を突いているというか…。平気になってしまうことが恐い。

音響、流石にアカデミー賞を取る筈です。素晴らしかったです。

600頁に及ぶ音響の為だけの脚本を元に構築された音響見事でした。シーンシーンに見事にマッチしてグイグイ心に迫ってくる。映画館で観て本当に良かったと思いました。

グロいシーンは全く無いのにちゃんと反戦映画として訴えかけてくる。世界のあちこちで戦争が起きててもいつの間にか無関心になって当たり前になってしまっている我々へのメッセージを受け取りました。

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snowwhite

4.5人間の醜さ

2024年10月20日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

ずっと静かに恐ろしい。映像は美しいのに映し出されるのは人間の醜さでした。
ユダヤ人から奪った物を品定めするシーン、野蛮な民族扱いしている人のほうがよほど野蛮なことをしているということに気づかない狂気、なぜここまで人間性をなくすことができるのか、などと色々なことを考えてしまいました。隣で苦しんで死んでいく人がいることに対して思考停止しているのか、いないのか。
今後生きていく上で、他者への想像力だけは失ってはいけないなと思いました。怖かったけど、観れて良かったです。

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ぽんた

3.5派手ではないが

2024年10月14日
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派手ではなく終始落ち着いた感じですが、なんともいえない怖さを感じる映画。
音響が印象的。人と見る感じはしないですが、一人でじっくり見る分にはいいかも。

最後のシーンが印象的ですね

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ヌル

2.0セカンドオピニオンを

2024年9月19日
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鑑賞方法:映画館

怖い

単純

寝られる

アウシュビッツ強制収容所の隣に住む、お偉い官ルドルフと家族の話。
作品の狙いにより、平穏な暮らしのほうに焦点をあてているため、テーマ性はよいのだが、映画としての退屈感は否めない。

良い点
・平穏さと不穏さ

悪い点
・コスト削減と思われても仕方がない

その他点
・やぶ医者の可能性

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猪古都

3.5こわい

2024年9月11日
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鑑賞方法:映画館

恐ろしく淡々とアップダウンもない映像なもんで、うっかり眠くなってしまった。
自宅の一枚壁の隣で、大量虐殺が行われてるというのに。
こういう感覚麻痺がこの家族には蔓延している、こわい。

でも確実に子供には、悪影響を及ぼしてる。
なのに、奥さんはそこを離れようとしない。
実母でさえ、すぐに離れたのに。
その時その時の時勢によって、正義や感覚は揺らぐ。
人はなんて弱い生き物なのだろうか。

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soleil

4.5「ナチスの残虐行為の断罪」ではない

2024年9月8日
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鑑賞方法:映画館

知的

 この映画の核心にあるテーマは、我々の「関心領域」と「無関心領域」の対比だ。舞台となるアウシュヴィッツ収容所の隣にある豪邸は、実際には家族にとって壮絶な現実から切り離された場所だ。ヘートヴィヒと彼女の家族は、ナチス体制によって与えられた豪華な生活に浸りながら、収容所での恐怖や苦しみを「関心領域」として扱っていない。この態度は、現代における私たちの無関心にも通じるものがある。

 この映画は、単にナチスの残虐行為やその恩恵に浴した人々を断罪するものではなく、我々の「無関心」を批判している。戦争や人道的危機、気候変動といった地球規模の問題に対して、私たちは知識を持っていても、それが日常生活に直接影響を与えない限り、行動を起こすことは少ない。この「無関心領域」の存在が、映画を通して浮き彫りにされ、我々の社会的・倫理的責任を問いかけている。

 「ホロコーストを知っている」ことが重要ではなく、我々が自身の「無関心」を直視し、世界の問題に対する意識を持ち行動することの必要性を訴えている。そのように思えてならない。

 全文はブログ「地政学への知性」でご覧ください。

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ブログ「地政学への知性」

3.5ドキュメンタリーホラー

2024年9月8日
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鑑賞方法:映画館

怖い

見たくないものは見ないという、習慣。
慣れ。

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あ

現在の関心領域

2024年8月27日
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鑑賞方法:映画館

 アウシュヴィッツの絶滅収容所から塀一枚隔てた豪奢な家で穏やかに暮らすルドルフ・ヘス所長一家の日常を淡々と描いた皮肉で恐ろしいホーム・ドラマです。収容所で起きている事は全く描かれず、収容者の姿すら殆ど見られません。ただ、塀の向こうに見える煙突からは止むことなく煙が立ち上り、銃声や人の悲鳴と思える「音」が微かに聞こえるだけなのです。家に集まるドイツ婦人らは、収容ユダヤ人から巻き上げたドレスや宝飾の品定めに余念がありません。

 収容者の中から選んだのであろうユダヤ人家政婦に対し「夫があなたを灰にして辺りに撒き散らすから」と冷静に言ってのける夫人の穏やかな暮らしの直ぐ隣で進んでいる現実に対する想像力を観る者は試されます。安易な手持ちカメラは用いず、構図を決めた固定カメラの映像が冷ややかな美しさを湛えます。2月頃、本作の上映情報が出た時、「『関心領域』なんて日本語として座りの悪いタイトルだなぁ」と思ったのですが、今となってみればこれ以上にない選択に思えます。

 本作を観ていると、文字通りの塀で閉鎖され「天井のない監獄」と称されるガザで進行中の現実を嫌でも連想するのですが、現ドイツ政府は完全にイスラエル側に立ち、パレスチナ問題を塀の向こうの「関心領域外」としている事を一体どうとらえたらよいのでしょう。

 この映画を観て重い心を引きずったまま市の図書館に寄ったところ、本作の主人公のひとりでもあるルドルフ・ヘスが書き残した『アウシュヴィッツ収容所』を見つけました。彼が戦後に本を書いていたなんて知らなかったので、早速読み始めました。でも、「なぜ彼は?」を知ろうとしても、アイヒマンの場合と同様に凡庸な答えしか得られないのだろうな。

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La Strada

4.5終始作中に蔓延する不快感こそ無関心の罰

2024年8月22日
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鑑賞方法:映画館

怖い

作中で描かれるのは、ナチス幹部の一族の華麗なる生活である。ホロコーストの惨劇は少しも描かれない。それでいて、ホロコーストの悲劇を、ナチスの罪を、民主主義の欠陥を、なんと克明に描いた作品であろうか。
終始感じる不快感の正体は音だ。ヘス一族の何ら変哲のない生活の中に、人の咽び泣く音、無機質な機械音、不穏な爆発音が止めどなく流れ同化しているのだ。
不快である。不穏である。充満しているのだ。
かのホロコーストの惨劇の最中、当時の人々は、ヒトラーに手を掲げ忠誠を叫んでいた人々は、どんな気持ちだったのか。積極的にナチスを指示し、ユダヤ人に蔑みの視線を向けていたのか。当時最も洗礼された民主主義の体系を持っていたドイツでなぜ史上最悪の指導者が誕生したのか。
無関心である。このことはポピュリズムが蔓延する現代に間違いなく通づる教訓を与えてくれるはずだ。
終始背筋が凍るばかりだった。映画館で見るべき映画とはこう言うものではないだろうか。

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頭肩膝爪先

4.0関心なのか無関心なのか

2024年8月18日
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おんこ

3.5壁一枚隔てて描かれる、天国と地獄

2024年8月16日
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悲しい

知的

難しい

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緋里阿 純

3.5何も起こらないのにずっと緊張を強いられる

2024年8月16日
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鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

スクリーンの中では何も起こらないのに、裏では凄惨なことが起こり続けている音がしている。だからずっと緊張を強いられる。隣の家から悲鳴や銃声が聞こえてきたら、その度にビクッとなるのが普通だけど、登場人物たちはそれらが壁の向こうから聞こえてきても平然と生活している。悲鳴や銃声もそれが日常になると、犬の鳴き声や宅配便のエンジン音ぐらいに気にならなくなるんだろうか。耐えられず家を出て行くお母さんがまともな人の感覚だよね、と思いつつ、自分自身は日常の中で聞こえてくる悲鳴や銃声が気にならなくなってはいないだろうか、と再点検したくなる映画。

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jfs2019

4.0知っていることの責任

2024年8月14日
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しかたがないのだ。
そう言ってしまうと身も蓋もないが、誰もみな関心領域のなかで生きているのだ。
あの家族と、ガラスケースに入ったユダヤ人の靴を見る現代人と、この映画を見ている私と、どれほどの違いがあるのか。それを痛切に感じた。

しかたがない。
それでも知ることと知らないことの差は大きい。
知っている人々は(私は)、知っていることの責任を感じて生きていかねばならない。

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joe