「現代と当時の狭間で人の関心を描く」関心領域 由良さんの映画レビュー(感想・評価)
現代と当時の狭間で人の関心を描く
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終始、隣の収容所で行われていることは全く映さず、音(人の叫び声など)や煙だけでその情景を映し出す。
その中で、将校夫婦に起きる出来事だけを映し出し、夫婦の問題を描いているように物語は展開するが、後半、将校がふと現代のアウシュビッツの状況に気付くかのような描写が描かれる。
将校は現代の状況に気付きそうでいながら、また自身の日常に戻っていく。
第二次大戦下と現代の狭間で、人が関心を持つということの重要性を訴えているように感じた。
余談だが、仕事仲間の人にこの映画の話をしたところ、リンゴを地面に置いてくる少女の描写などわからないことが多く、パンフレットで真相を知ったようで、もっと説明描写が必要だったのではという感想だった。
確かに、私もリンゴの少女の描写は分かりづらかった。
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