劇場公開日 2024年5月24日

「ドキュメンタリーの撮り方で描かれた矛盾した現実生活」関心領域 Meowainさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ドキュメンタリーの撮り方で描かれた矛盾した現実生活

2024年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

Glazer監督は、厳粛なドキュメンタリーのスタイルで、アウシュビッツ強制収容所に隣接するルRudolf Höss一家の物語を淡々と語りました。

銃声、叫び声、壁の向こう側に立ち上る焼却炉の煙、窓越しに感じられる火光に染まる赤い空。Rudolf Höss一家と彼らと共に生活する人々は、壁の向こう側で何が起こっているかを知っているだろう。

この映画は情報量が非常に多く、一つの文章に感想をまとめることは非常に難しいと感じましたが、私の人生で一番印象に残る映画と言っても過言ではないです。
全く派手さや虚飾を排した表現はありません。
反戦とは何か?Glazer監督は感情を抜かしてドキュメンタリーのスタイル課題を観客に打ち出しました。

2ヶ月前、「ガーディアン」がRudolf Hössの娘Brigitteへのインタビュー記事を発表しました。インタビュー終了後まもなく、Brigitteは亡くなりました。

記事の中で、記者はBrigitteに「お父さんはどんな人だったと思いますか」と尋ねました。
Brigitteは「良い父で良い夫だと思います。同時に非常に責任感のある人でもありましたが、いつも落ち込んでいるようでした」と答えました。
記者が続けて「でも彼は多くの人々を虐殺しましたよ」と質問し続き、Brigitteは「分かっていますが、彼には上司がいて、命令に従わなければならなかった」と小さな声で答えていました。
年老いて弱ったBrigitteを前に、記者はしばらく無言で。

映画の中のRudolf Hössも同じく矛盾している人間でした。
良い父親であり、動物に対しても同情心を持っていますが、一方ではユダヤ人をより効率的に大量処理する方法について議論していました。
映画の終わりで、Rudolf Hössの吐き気は生理的にこの行為に抵抗しているように見えますが、彼の脳はナチスドイツにとって「正しい」とされる命令を実行し、それが「責任ある」行動であると自己洗脳しているようでしょう。

「I am therefore glad that I was able to record her testimony on the record for the sake of history, for the sake of anyone who wants to understand how human beings are capable of carrying out such an atrocity, for anyone who wants to stop such things from happening again。」これはこの記事の最後の言葉であり、映画「関心領域」が社会のため貢献できたことだと思います。

利益の前で、第三者の視点からシンプルなカメラワークで描かれた人間の複雑性が明らかになり、この映画が私にもたらした考えはいままでなのものです。

Meowain
humさんのコメント
2024年6月2日

従わなければならなかった…
娘としてインタビューされて、絞りだされた言葉がとても重いですね。
戦争の悲劇は後世にものこることを感じます。

hum
Mさんのコメント
2024年5月28日

娘さんの情報、ありがとうございました。
なかなか簡単には頭が整理できません。

M